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大阪・○橋のホテル街
中編

大阪・○橋のホテル街

匿名 2016年10月13日
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これは数年前、当時付き合っていた彼氏と○橋にあるラブホテルへ宿泊した時の話です。 その当時の彼氏は寮生活だったため、たまにホテルで一夜を過ごす事がありました。 その日も夕食後、お手頃な価格で泊まれそうな部屋を探しながら歩いていました。 歩いているうちに一件のホテルに目が止まりました。 料金も相場より3割ほど安く、部屋も空いていたのでそのホテルへ。 内装としては、 入り口入ってすぐ左側に洗面所。 正面にお風呂場。 右側にベッドなどのある部屋。 入ってすぐの所は、玄関からの距離が一歩半ほどの狭いスペースがあるだけで何か圧迫感のような物を感じました。 全体的に少し狭めだったのですが、価格が安いのもあり、さほど気にせず部屋へ入りました。 扉を開けると、こちらに足を向ける形でベットが正面に置いてあり、左側にテーブルと椅子。 扉が取り付けてある壁側にテレビがありました。 テレビを付け、私は椅子に座り彼氏はベッドに座り、コンビニで購入してきたお菓子や飲み物をつまみながら喋っていました。 テレビを見ていると、必然的に玄関へ続く扉が目に入ってきます。 ありきたりなのですが、その扉は磨りガラス状になっており、玄関入ってすぐの狭いスペースや、その奥に扉と向かい合っている洗面所などがうっすら見えます。 しばらくすると、視界の端にある磨りガラスの向こう側を、玄関からお風呂場に向かってフワっと通り過ぎる影が見えました。 視界の端に見えただけなので、見間違いだと思い初めは気にはとめずテレビを見ていたのですが、その後もふとした時にその影が通り過ぎます。 しばらく扉の方へ意識を集中していたのですが、扉へ集中すると影は現れません。 やっぱり見間違いだ、と思い再びテレビに視線を戻しました。 その時、彼氏がボソっと 「なんかおるよな」って。 彼氏も気付いていたのですが、私が怖がると思い黙っていたみたいです。 ですが、私もその存在に気付いていると察し声を掛けてきたと言います。 彼氏は少しだけ霊感があります(気配を感じる程度) なので、私にも見えていると知った時は驚いたらしいです。 【何かがいる】のは確かだったのですが、特に害もないし、部屋を替えるのも面倒だったので、気にせずそのまま過ごしました。 内心は泣きそうになってたのですが、まぁ彼氏もいるし…と軽く考えてました(笑) お風呂場に行くのも気味が悪いということで、そろそろ寝ようかとなりました。 彼氏は無頓着なのですぐ就寝。 私は当たり前ですが、中々寝付けずにいました。 磨りガラスの向こうが気になったのですが、ピタっと彼氏にくっついて見ないようにしてると、知らない間に私も眠っていました。 夢なのか現実なのか分からないのですが、私はベッドの上に座っています。 すると磨りガラスがゆっくりと開き、赤い服?を着た女性の方が入ってきます。 普通に考えればあり得ない話なのですが、夢見心地だったため現実味がなく、あまり怖いとは感じませんでした。 するとその女の人はベッドの周りをゆっくり歩いていきます。 そして彼氏が寝ている足元で足を止めました。 その時に初めて、ヤバい!!!と思ったのですが、体が動きません。 女の人は這うようにベッドに上がってきます。 そして彼氏の足、腰、首と這ってきました。 何とかしないと彼氏が死ぬ!と思った私は思いっきり力を込めて体を動かしました。 その瞬間に目が覚めたのか、今度はしっかりと意識がありました。 すると隣で寝ていた彼氏が物凄い汗をかき、体をくねらせながらゔーゔーと唸っています。 季節は真冬。尋常じゃない汗と彼氏の動きに焦りながらも必死で彼氏をゆすり起こしました。 しばらくすると唸っていた彼氏も落ち着きを取り戻し汗も引いていきます。 その間彼氏は一度も目を開けなかったのですが、なんとか寝息を立てて寝始めたため少し安心して私も横になりました。 そこからは一睡も出来ず、あの女の人の事を考えながら朝を迎えました。 チェックアウトをする際、 「昨日なんか変な夢でも見た?」 と彼氏に聞いたのですが、 「いや?なんで?」と。 「物凄い汗かきながら唸ってたで」 って言うと、 「そうなんや」と、まるで他人事。 私は何か隠してるなと悟りました。 でも、私も昨夜の恐怖を思い出したくなかったので、その日はそのまま家路に。 しばらくして、その彼氏とは別れたのですが、彼氏の職場の後輩くんに聞いた話では、 「なんか情緒不安みたいになっていて、仕事も休みがち。遅刻や早退も多くなって、付き合いも悪くなった」 と話していました。 今となればその彼氏とも会社の人とも連絡を取っていないので分かりませんが、彼が無事に生きていることを願うばかりです。 大阪にお住いの皆様も、大阪のJ区○橋の格安ホテルには注意してくださいね。 長々と失礼いたしました。

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