
短編
死の宣告
匿名 2日前
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私には2つ年の離れた兄が居た。
兄が15歳の頃、「俺は早死するから」と言うようになった。
なぜそう思うのかは分からないが、友達にもそんなことを言っていたらしい。
兄が16歳になった頃、バイク事故で本当に亡くなってしまった。
兄が亡くなって1年目の命日の時、兄の友人数人が仏壇に線香をあげに来た。
そこで私は不思議な話を聞かされた。
兄の友人の1人がこう話していた。
友人A「D(兄)さ、死ぬ1週間前に彼女に別れ話をしてたみたいなんだよね」
私「喧嘩でもしたのかな?」
友人A「ううん、Dの彼女から聞いたんだけど」
友人A「俺は今週死ぬと思うから別れよ。って言われたんだってさ」
冗談かと思いましたが、友人Aの顔は真面目な顔をしていました。
まあ、命日にそんな冗談言う人は中々居ないですよね。
兄は昔から霊感があり、髪の長い女の霊に付きまとわれていると話していました。
それが丁度、兄が15歳頃の事。
兄が死ぬのを分かっていたのは、その女の霊に死を宣告されていたんですかね。
たまたまかもしれませんが、不気味に思います。
兄にはどんな風に見えていたのか、死ぬのが分かるのはどんなものなのか聞いてみたいですが、
その兄はもう居ない。
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