
僕は高校に転校して以来、ずっと同じ美術教師が担当でした。偶然にも、転校したその年から卒業まで、彼はずっと僕たちのクラスを受け持つことになりました。
その教師は、見るからに親切で、僕たちの作品をいつも褒めてくれました。美術部に入部したとき、同じ部活にいた女の子と仲良くなり、彼女は特にその教師を尊敬していました。
冬のある日、放課後の部活中、彼がふと顔を見せました。久しぶりの再会に、当初の嬉しさが蘇りました。しかし、その数日後、彼が逮捕されたというニュースが流れました。
どうやら、彼は美術部の生徒たちに対して不適切な行為をしていたらしいのです。特に、あの女の子がターゲットになっていたようで、彼女は過去に何度も彼に呼び出されては、作品の評価を口実にして触れられていたと告白しました。
彼女はその時、恐怖から誰にも話せずにいたが、逮捕のニュースを聞いて、自分の中の恐怖が再燃したと語っていました。優しい顔をした教師が、そんな一面を持っていたことに、僕たちは言葉を失いました。彼が描いていたのは、ただの絵画ではなく、恐怖の影だったのかもしれません。彼女の告白が、真実を引き出すきっかけとなったのです。これからの美術部は、彼の影を背負いながら進んでいくことになるのです。
その後、彼の逮捕についての詳細が報じられると、彼と共に過ごした日々が色褪せて見えました。あの楽しかった部活の時間が、ただの思い出となり、彼の影が僕たちの心に深く刻まれました。彼はもう戻ってはこないのです。彼の描いた絵は、消えない恐怖の象徴として、僕たちの心に残り続けるでしょう。
振り返ると、彼の笑顔の裏に隠されていた恐怖を知ることになったのは、偶然ではなく、運命だったのかもしれません。僕たちの知らないところで、彼はどれほどの絵を描いていたのか、今となっては知る由もありません。
彼の影は、もうどこにもありませんが、心の中にはずっと残っていくのです。
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