
私は特に霊感があるわけではありません。しかし、母と私には時折変わった夢が訪れるのです。
今回は母が見た夢の話をお伝えします。
母の祖母、私にとっては曾祖母ですが、彼女は私が生まれる前に亡くなっています。そのため、実際に会ったことはありませんが、母の話を聞く限り、彼女は非常に優しい人だったようです。母が幼い頃、よく一緒に図書館へ行き、古い本を読んでくれたそうです。母はそんな曾祖母が大好きだったといいます。
その曾祖母が闘病中だった頃の話です。体調が優れず、入院を繰り返していた彼女。母はできるだけ頻繁にお見舞いに行きました。
その日も曾祖母は少し元気で、母たちの話に小さく頷き、微笑みを見せていたそうです。夜、母は不思議な夢を見ました。
夢の中では、ぼんやりとした光に包まれた広い空間に立っていました。その空間には何もなく、ただ漂っているような感覚です。しばらく歩き回っていると、遠くから優しい声が聞こえてきました。
「おいで、こちらへ。」
その声は、まさしく曾祖母のものでした。目を凝らすと、彼女の姿が見えました。微笑みながら手を振る姿に、母は胸がいっぱいになりました。目が覚めると、電話が鳴り響きました。曾祖母の訃報でした。彼女は最後に母に会いに来てくれたのだと思ったそうです。
それから、母は何度も同じような夢を見ました。霞がかかった空間にいると、時折曾祖母の影が見えることがありました。しかし、近づくことはできず、ただその笑顔を見続けるだけです。母はいつもその影に問いかけました。
「何か伝えたいことがあるの?」
返事はなく、優しい声だけが響きました。ある日、夢の中で暖かな風が吹きました。その日は私が誕生する日でした。母は私が生まれたことで、曾祖母が何かを伝えようとしているのではないかと感じました。
私が成長するにつれて、母はその夢の頻度が減ったと話しましたが、時折見かける笑顔の曾祖母に嬉し涙を流したそうです。数年前、母の父、私の祖父が亡くなった後、再びその夢が訪れました。今度は曾祖母の隣に笑顔の祖父が現れ、二人で楽しく過ごしている姿が見えるようになったのです。母は、その夢の中での彼らの笑顔を心から喜んでいるのです。
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