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中編

ごめんね

匿名 2日前
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留学先から夏休みで一時実家に帰国していた20代の頃の話。 ある日の夜中、私は自分の部屋の扉の下の隙間から薄緑の光が差し込んでいるのに気づきました。何となく気になりドアを開けると、ドアの正面にある螺旋階段を2階から3階に誰かが上がってくる足音がしました。 「...?」ゆっくりスッ、スッとすり足のような音と共に現れたのは都外に住んでいる祖母の母でした。 あれ?今日来てるなんて言ってたっけ?濃い緑色の着物を着た彼女は何か呟きながら上がってきます。しかし頭を何度も下げながら「ごめんね、ごめんね」と言っているのを聞いて不思議にも思わなかった私は「ああ、おばあちゃん(祖母)に用があって起きてきたのかな?」と思い隣室の祖母のドアをノックしようとし、我に返りました。 「今、3時過ぎてなかったっけ?」 「母にも祖母にもあの人が来てるなんて聞いたか?」 そう思った瞬間ドキッとして階段を振り返るとそこには誰もいませんでした。 しかし能天気な私は「やだなあ寝ぼけたのかも笑」と思いそのまま部屋に戻り寝てしまったのです。 次の日、完全にあれは夢だったと思った私は母にそれを話しました。「えー?来てたら言うに決まってるじゃない、イヤねぇあんたの夢っていつも当たるんだから変な事言わないでよ笑」と母は言いましたが、その日の夕方そのおばあちゃんが亡くなった、と電話があり私達は驚きました。 祖母に話すと「どうせなら私の所へ来りゃよかったのに」と苦笑いしてましたが、私はそうだよな、継母とはいえ親なんだから位にしか思わなかったのです。しかし「ありがとう」ならともかく「ごめんね」って?という疑問は残ったままでした。 そして数年が過ぎた頃、急にその謎は解けました。 幼い頃、月に2回程来ていましたが、一人でよく来るなあ位にしか思っていなかった彼女。実は祖母に会いに来ていたのは祖母の腹違いの兄弟の抱える借金を無心に来ていたのが理由だったのです。 母曰く、祖母の母から父を奪い早々に子供を3人も産んで家に居座ったおばあちゃんは若い頃随分祖母をいじめたようですが、その異兄弟がことごとく商売に失敗した為、会社を興した祖母にしょっちゅうお金を借りに来ていたとか。 そういえば、異兄弟がやって来た時一度だけ母が「うちにも家族がいるんだからもうママ(祖母)に頼らないで!私は跡を継がなくちゃいけないんだから二度と来ないでね!」と怒鳴りつけていたのを覚えていま

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