
僕は蓮。△△大学に通う1年生だ。
△△大学に通うため、地元を離れ、上京して来た。一人暮らし用の小さな部屋で暮らしている。
ここに来て1ヶ月が経った。ある日、隣の部屋に1人の女性が引っ越してきた。僕は、挨拶をしに外に出た。そしたら、彼女と出会った。彼女は、
「隣に引っ越してきた小雪です。よろしくお願いします。」
と、言った。僕は、
あっ、よろしくお願いします。」
と、答えた。彼女は、
「ふふ、良かった」
と、どこかホッとしたような笑みを浮かべた。
「お隣が蓮さんみたいな優しそうな方で本当に良かったです。私、前の家で『すごくうるさい人』に悩まされていたので……。今度は静かに暮らせそうで安心しました」
「あはは、僕も夜は静かに過ごす方なので大丈夫だと思います。これからよろしくお願いします」
簡単な挨拶を交わし、彼女は自分の部屋へと戻っていった。
都会のマンションは隣近所の付き合いが希薄だと聞いていたが、隣人が常識のありそうな綺麗な女性で良かった。僕は少し緊張が解け、自分の部屋のドアを閉めた。
しかし、その安心は、その日の深夜に音を立てて崩れ去ることになる。
時計の針が午前2時を回った頃だった。
ベッドに入ってうとうとしていた僕の耳に、突如、凄まじい音が飛び込んできた。
――ドンッ! ドンッ! ドンッ! ドンッ!
壁が激しく振動している。隣の小雪さんの部屋からだ。
何かが壁にぶつかっているのではない。まるで、狂ったような勢いで壁を殴りつけているかのような、重く激しい衝撃音。
「……っ!? 何だ?」
僕は跳び起きた。昼間のあの清楚で静かそうだった小雪さんからは、到底想像もつかない暴挙だった。
音はそれだけで終わらなかった。
「アアァァァ! ウルサイんだよぉ! 静かにしろぉ!!」
壁の向こうから聞こえてきたのは、金切り声のような、地鳴りのような、男とも女ともつかない不気味な叫び声だった。
翌朝、僕は寝不足の重い頭を抱えながら、アパートの管理会社へと向かった。
あの激しい壁の殴打と不気味な叫び声は、明け方まで断続的に続いた。
とてもじゃないが、このまま隣で暮らし続けることはできない、、、
受付にいた年配の男性スタッフに事情を説明した。
「あの、202号室の蓮ですが……。昨日の昼に203号室に引っ越してきた小雪さんという女性のことなんです。夜中、ものすごい音で壁を叩いて叫んでいて、怖くて眠れなくて……」
僕の言葉を聞いた瞬間、スタッフの男の手がピタリと止まった。
後日談:
- この物語は、フィクションです。
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(0件)
コメントはまだありません。



