
無くなっていく
私は街を歩いていた時、
目の前の人達が話していたのを聞いてしまったんです。
「最近、事件が沢山起きてるよね」
「わかる〜!!怖いよね〜」
そんな声が聞こえました。
事件が沢山起きているのは知っていましたが、
事件なんか怖くないぐらい、私にとっては怖い事が起きてしまったんです。
興味本位で行っては行けないのです。ホラースポットなんて。
私は怖いものが大好きです。
仕事が休みの日はホラースポットに行ったり、
怖い話を読み漁っていました。
そんなある日、とある噂が耳に入ったのです。
ここから車で10分ほどのところに、ホラースポットがある、と
私は家に帰り、直ぐに調べました。
そして仕事は有給をとり、そのホラースポットに行ったのです。
噂によると、
《1度行くと死んでしまう。
どんなに怖いものが好きな人でもあれは無理》
そんなことが言われていました。
私は笑ってそんなことある訳!!なんて思っていました。
着いた途端、そこは今まで行った場所とは違う、
そう瞬時に感じました。今まで感じかことはありませんでした。
それでも、森に入ると、なんだか鼻につーんと来るような匂いが鼻を襲いました。
「森の中でも匂いは溜まるのかな?」としか思っていませんでした。
少し歩くと、何かが腐ったようなものがありました。ここは今まで行ったような場所では無い、
再実感しました。そして、グチャグチャ、そんな音がしました。顔を上げ、周りを見渡すと、
人ではない何か、手足が長く、真っ黒
体は……言葉にできません。
顔は真っ黒なはずなのに…顔なんて…目なんて、口なんて見えないはずなのに、ニチャァと笑ったように見えました。
そして目の前から、瞬きする間に消え、森は無音でした。何にも音はしません。
「帰ろう…」そう発したはずでした。
ですが、声が出ません。きっと怖くて出てないからだと思っていました。
とりあえずここから離れようと、歩こうとすると木の根に引っかかり、転けてしまいました。
ですが痛くはありませんでした。どうしてかは分かりません。
とりあえず起き上がり、また歩き出しました。
どこからか、「聴覚…感覚…ふふふ…」そう聞こえた気がしました。ですが、耳からではなく、脳に直接聞こえたような気がしました。
風は無いはずなのに、葉は揺れていました
……いえ、風はあったでしょう。
私が感じられないのです。感覚かないんです。
何故かはわかりません。
とたん、何も見えなくなりました。
真っ暗、そう感じもしないのです。
後日談:
- しばらくして、私は休みでしたが怖い話を見る気にはなれませんでした。 その代わり、スイーツを作ることにハマり 休みのたびに作っています。
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