
私が小学5年生の時の話です。
ある日の放課後、友達と別れた後、私は廃校へ向かいました。そこは近所の子供たちの間で、怖い場所として知られていました。私も好奇心に駆られて、ずっと気になっていたのです。
廃校の裏手には、古い教科書が散らばった教室がありました。そこで、遠くから聞こえる女の子の泣き声に気づきました。
私は声のする方へ進むと、教室の一角に小さな影を見つけました。そこには、長い髪を持つ5歳くらいの女の子がしゃがみこんで泣いていたのです。
「どうしたの?」
私は声をかけました。
女の子は、涙を流しながら言いました。
「もうすぐここが取り壊されるから、遊び場がなくなっちゃうの。」
その言葉を聞いて、私は少し考えました。廃校がなくなるなんて、私たちの町に大きな影響があるのに、どうして誰も気にしないのだろう。
「じゃあ、一緒に遊ぼうよ!」
女の子は嬉しそうに頷き、一緒に教室の中でおままごとやかくれんぼをしました。楽しい時間が過ぎ、私は自分が作ったおままごとのご飯を彼女に渡しました。
日が暮れかけた頃、私は「さようなら」と言って、その場を後にしました。
数日後、町の掲示板で、廃校の取り壊しが決まったというお知らせを見ました。私の心に不安が広がりました。
その夜、寝る前に父が言いました。「明日、廃校の撤去作業が始まるから、手伝ってくれるか?」
思わず驚いて、「うん」と答えました。
次の日、私は父と一緒に廃校へ行きました。すでに作業員たちが集まっていて、解体作業が始まっていました。
私はその場に立ち尽くし、教室の窓から中を覗き込みました。すると、教室の机の上に、見覚えのある古い教科書がありました。私はその瞬間、ぞっとしました。
教科書の表紙には、シロツメクサの花が挟まっていたからです。
私は直感で、「あの女の子がくれたものだ」と思いました。
その時、背後から「ありがとう、またね」という声が聞こえました。
振り向くと、また何も見えませんでした。ただ、冷たい風が吹き抜けて、私の心に不安が残りました。あの女の子は本当にどこに行ったのか。そんな不思議な話です。
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