
若い霊能者の俺は、祖父と一緒に古びた温泉宿に宿泊することになった。祖父は遠方から霊障の相談を受けることが多く、今夜はその準備をしていた。特にこの宿は、霊が出ることで有名だと聞いていた。
夜が深まると、宿の周りは静まり返り、不気味な雰囲気が漂っていた。祖父が言うには、ここに宿泊するたびに、何かしらの霊に悩まされる人が多いらしい。祖父は俺にこう助言した。「もし何か異変を感じたら、すぐに俺に知らせるんだ。」
その夜、俺は寝ていると、何かが俺の髪を引っ張る感覚で目が覚めた。目の前には、薄暗い影を持つ女性が立っていた。驚いて叫びそうになるが、声が出ない。彼女は俺の首を絞めるようにして近づいてくる。俺は必死に抵抗し、その瞬間、祖父の声が聞こえた。「おい、どうした!」
目を覚ますと、祖父が心配そうに俺を見ていた。俺は夢のことを話し、彼が心配する様子を見て、逆に安心した。だが、翌日、祖父は急に具合が悪くなり、温泉宿の主人に運ばれた。彼の顔は青ざめ、耳鳴りがしていると言っていた。
その後、祖父は温泉宿の隣に住む、伝説の霊能者を訪ねることを決めた。彼女は霊の力を持つと噂されており、祖父は一縷の望みを託した。彼女は普通のおばさんで、祖父は彼女が本当に霊能者なのか半信半疑だったが、彼女は「これは大変なことになっている」と言った。
12日間にわたるお祓いの儀式が行われ、祖父はその間に彼女と深く接触することになった。最終日、彼女が言った。「私の命と引き換えにします。」祖父は驚いたが、彼女はそのまま絶命してしまった。しかし、不思議なことに、その後祖父の霊障は消え、穏やかな日々を取り戻した。
数ヶ月後、祖父は彼女の葬式に出向き、そこで小さな女の子に声をかけられた。「◯◯さん、よく元気になりましたね。」彼女はその霊能者のお孫さんで、祖父は彼女が後を継ぐことを知った。祖父は思わず胸が熱くなり、彼女の強さに感謝した。
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