本当にあった怖い話

怖い話の投稿サイト。自由に投稿やコメントができます。

中編

赤い服の女

匿名 2019年7月29日
怖い 577
怖くない 475
chat_bubble 3
15,167 views
私が高校生の頃。 学校から家までがかなり遠いと言う事もあり、うちの母親がたまに学校まで車で迎えに来てくれていました。 その帰り道、他にも何本も家に帰るルートが有るにもかかわらず、ウチの母親は決まってとある交差点を通ってました、私がそこを通るのが大嫌いだと知っていながら。 そもそも、私は母親に対して 「迎えなんか必要ない、かえって迷惑だ!」と告げていました。 にもかかわらず、ウチの母親は相当な馬鹿なのか、それとも計算尽くしていたのか、しつこく迎えに来たがります。 一度、母親の言うことを無視して1人で勝手に帰りましたが、凄い剣幕で怒られました。 話は戻りますが、とある交差点。 何故に私は嫌だったかと言うと。 そこにはこの世の者では無い赤い服を着た女が立っていたんです。 切り裂かれた様な赤いドレスはまるで血の様な色をし、乱れた長い黒い髪は顔の半分を隠し、髪の間から覗かせる顔は漆喰の様に白く、その唇は生気を失い青白くなっり、何よりも恐ろしいのは、鋭く尖った目がこちらをずっと睨み、目があった瞬間、獲物を捕らえたかのように少し笑うのです。 そんな女が立っているにもかかわらず。 ウチの馬鹿母親ときたら、何度も何度もその交差点を通りました。 ある日、母親に 「母ちゃん、俺、ここの交差点通りたく無い」 と言いました。 「何でさ?」 「家に着いてから話す」 と言い、その女の前でその女の話をしたくなかったので、家まで我慢しようとしました。すると母親が、 「訳の分かんない事言ってんなら置いていくぞ」 と、訳の分からない事を言い出し、こんな所に置いて行かれたくもなかったので、その女の前でその女の話をせざるを得なくなり、母親に話すと 「馬鹿馬鹿しい、下らない事言って無いで勉強でもしてろ!」と吐き捨てる様に言われました。 その日の夜、兄貴が帰ってくるなり。 「おい、○○。お前厄介な奴連れて来やがったな!」 と私に話かけてきました。 ウチの兄貴も見える人だったので、ウチの中にその女が入り込んでる事に気づいたそうです。 『やっぱり着いてきちゃったか〜』 幽霊なりなんなりは、自分の存在に気づいてくれる人間を見つけると、嬉しいのか何なのか分かりませんが、着いてきます。 憑依とは違って、体を乗っ取るとかでは無いのですが、自分を認めてくれる人と一緒にいたいのでしょうね。 兄貴と2人で家の中に塩を巻き、人の形に切り取った紙(ひとがた)を燃やし、私から離れていって下さいとお祈り致しました。 母親は、馬鹿息子2人の行動を呆れた様な目で見てました。 内心、『母ちゃんを連れて行って下さい』と思いましたが、連れて行ってくれませんでした。 兄貴と2人で出来る限りの事をしましたが、その女は帰ってくれませんでした。 兄貴の彼女がウチに泊まりに来た時も、その女と遭遇したらしく怯えて帰って行きました。 その女は私に着いているらしく、ちょっと霊感のある同級生には毎回その女の事を言われました。 卒業アルバム用の写真を撮影した際は、写真に映り込んだ事もあった様でして、何度か撮り直しさせられましたが、全て編集しきれなかったらしく、心霊写真が卒業アルバムに載ってしまってます。 拾ってきてしまってからも、母親のせいで何度かその交差点を通る羽目になりましたが、その時は見る事はありませんでした。(私の後ろにいるので当然かもしれませんが) 私が家でその女と遭遇したのは、寝ている時と、風呂に入っている時で、ブツブツと何かを言っていましたが聞き取れませんでした。 一度、「母ちゃんを金縛りにかけてくれ」とお願いしたら、数日後に本当にかかったらしく、してやったりと思いました。 しかし、私が高校を卒業すると急に居なくなり、不思議な出来事はその後1つも起こらなくなります。 その女は今でもあの交差点に居ると思います。次なる友達を求めて。

後日談:

  • 数年後、テレビの本怖で、この赤い服の女と同じ様な幽霊の話が放送されていたので、私の他にも遭遇した人が居たんだなと思いました。 赤い色の幽霊はヤバイとの通説が有りますが、私が遭遇したこの幽霊は、私自体に危害を加える事は一切有りませんでしたが、母ちゃんと兄貴は少なからず実害が有った様です。笑

この怖い話はどうでしたか?

f X LINE

chat_bubble コメント(3件)

コメントはまだありません。

0/500

お客様の端末情報

IP:::ffff:172.30.0.105

端末:Mozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko; compatible; ClaudeBot/1.0; +claudebot@anthropic.com)

※ 不適切な投稿の抑止・対応のために記録される場合があります。

label 話題のタグ

search

通勤中に読んではいけない短編怪異集

読み込み中...

じっくり染み込む中編怪談

読み込み中...

ページの奥で待っている長い恐怖

読み込み中...
chat_bubble 3