
長編
鏡の前で…
匿名 3日前
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に顔を向けながら、信じられない様な、驚いた顔と得体の知れないものを見た様な、少し青ざめた顔をしていた。
何分そうしてただろう?
Mも部屋に顔を向けたまま動かずにいたが、臭いに耐えきれなくなった俺が、Mの名前を叫ぶように呼んだ。
ハッとした様なMの顔を見た後、俺は、窓へ走り、思いっきり窓を全開にした。
徐々に臭いが薄れていった。
Mは、廊下にへたり込んでブツブツと何かを言ってた。(実際には、腰が抜けていた。)
俺は、Mに恐る恐る近付き、肩を揺すった。
すると、Mは、ガバッと顔を上げて興奮しながら「見えた‼見えた‼スゲー‼」とか叫んでた。
俺は、さっきの臭いが服に着いてないか、自分の着ていた服のにおいを嗅いだ。臭いは着いてなかった。
正気に戻ったMが、急いで、使ったものを片付けてから、まだ少し興奮していたが、聞いてもいないのに色々話して来た。
ソイツは、部屋の真ん中に宙に浮いていたらしい。俺からしたら、目の前にいた事になる。
何を言うでも、襲いかかるでもなく、ただ部屋の真ん中で立ってたらしい。
あの吐き気を催す臭いにも気付いていたが部屋の中にいるソレの方が気になっていたと。
散々、Mから面白おかしく話をされたが、昼過ぎに、眠いと言って俺は、家に帰る事にした。
Mは、まだ話足りなさそうな顔をしていたが、俺が嗅いだ臭いとMの話を聞いて、怖くて仕方なかった。
玄関を出る時、Mに最初に渡された紙切れを返そうとMに差し出すと、お前にやるよとにやついた顔をして笑っていた。
俺は、溜め息を吐きながら、ポケットへ紙切れを入れると、またなと言い自宅へ帰った。
休み明け、学校へ行くと、Mの姿は無かった。
たまにサボるから、昨日の出来事が原因だとは思わなかった。
それから、3日くらい経った時、どうもおかしいと気づき始めた。
Mの事だから、あんな事した後なら、みんなに自慢気に話をしに学校へ来てもいいはずなのに、Mは、一向に学校に来る気配が無かった。
担任にMの欠席の理由を聞いたら、風邪を引いたらしいと言われた。
俺は、嘘だと思った。
絶対になんかあったんだと思い、下校時、Mの家に行った。
呼び鈴を押すと、M母が出て呆れた口調でいつものサボりよと言ってから、上がってと言われ、玄関に入った。
困ったものよねぇ全くとブツブツ言いながら、キッチンに入って行った。
俺は、少し大きめな声で「お邪魔します。」と言うと
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- その悪臭、低級霊・悪霊の類いが降霊したんですね。上級霊は芳しい良い香りが漂います。 降霊だなんて、無知な素人が決してやってはいけない危険な行為です。K
- 続きください。こたくん