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長編
階段の手摺り
匿名
階段の手摺り
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階段の手摺り

匿名
2013年8月4日
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俺にはNっていう友人がいるんだが、

どういう訳かNは自分の家に人を呼ぶのを嫌う。

いや、嫌うというか

親に友達を家に上げるな。と言われていたらしい。

確か、家が片付いてないだとか、洗濯物が干してあるからだとか、毎回理由はそんな感じ。

Nは学校の中で一番の人気者で、友達の数も多くてさ。

家に遊びに行く約束とか良く言われるんだけど、

そういう時、絶対にNは断る。

しかし、それが長い間続くと、

何故かNの家は玄関だけで遊ぶならOKっていう許しが出た。

男5、6人が人ん家の玄関でカードゲームしたりゲームボーイしたりする

ちょっと珍しい事になってたのはいい思い出。

玄関は広かったし、すぐ近くにトイレもあったから何不自由なく遊べたし、

最初は新鮮味のあった遊びのスタイルも、皆徐々に慣れて、それが普通になっていった。

俺は幼稚園の頃からNを知っていて、自分で言うのも何だが、Nとは親友のつもりでいる。

それくらい仲が良かったんだ。

一緒に飯を食いに行ったり、小学校を卒業した時には、一緒に旅行なんかも行ってた仲なんだが、

そんなに仲が良い俺でもNの家の中に入った事はなかった。

Nん家は3階建てで、3階に自分の部屋を持ってるのは知ってて、

若い時分、3階建ての民家なんて入った事がなく興味もあったし、

親友の俺くらいには家の中を見せて欲しいって思いも強かった。

そして、ある日。

とうとう俺は、どうしてもNの家で遊びたいとNに頼み込んだ。

最初はいつもみたく断るNだったが、ちょっと悩んでから、

「お前なら家に上げたの親にバレても怒られんと思うし、別にええで。」

と許しを得る事ができた。

初めてNの部屋で遊べる、

その時は本当に嬉しかった。

Nの家に着き、ルンルン気分の俺、

「お前の家めっちゃ気になっててん」

とか言いつつ二階に上がる。

二階はリビングで、Nが言う程部屋は汚くなかった。

いや、むしろ片付いている方だとさえ思った程だ。

片付いたリビングを横目に、俺はNに案内されて三階の階段へと向かう。

階段は当たり前だが一階から二階へ続く階段と同じ、木製の良く見る普通の階段。

案外普通だな、と思いながら一歩階段に足を乗せる。

すると妙な事に、少し遅れて階段の板の裏から、

「トン、」

と、小さな振動が返って来る。明らかに木のきしみではない。

俺がびっくりして、

えっ!?と声を上げると、Nは、

「建て付けが悪くてな、気にしんといてくれ」 と言う。

Nの言う事に納得しつつも、階段を昇る度に返ってくる振動に気味の悪さを感じ、

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