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短編

ある日曜日の朝

3日前
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あれは確か小学生低学年の頃だった。 私は産まれてから1度も霊を見たり、怪奇現象に遭遇するなんてことはなかった。 あの日曜日までは。 私はとあるマンションに住んでいた。私の部屋は南側に窓のある、そう広くはない部屋だった。窓側に本棚と机を置いていて、またボートのラジコンを本棚の上に置いていた。 後ろ側に、動力源となるファンを2つ携えたそのラジコンは長い間使われておらず、埃をかぶっていた。 さて、本題に入ろうと思う。 ある春の日曜日の朝、私はふと目を覚ました。時刻は午前6時頃だっただろう。時計を見たわけではないので、あくまでも私の感覚にすぎないのだが。 柔らかな春の日差しが、白いレースカーテンを貫いて私の顔を照らしていた。 私は天井を暫く眺めた後、窓の方を見た。いや、正確には棚に乗っているラジコンのファン部分を見たのだ。 私は仰天した。そのファンの円い縁にすっぽりと収まった青い顔が私の視線の先にはあった。丸く大きな目をした外国人の赤子らしき顔だった。口紅を塗ったような真っ赤な唇には妖艶ともいえる艶があり、すこしつり上がった口角は無邪気さを醸し出していた。 わずか2秒ほどだったと思う。彼と見つめあった後、私はすぐさまタオルケットを頭までかぶり目を閉じた。何が起こったのか、完全に理解出来なかった。タオルケットにくるまり怯えていた。およそ5分後、恐る恐る顔を覗かせると、ファンには何もおらず、埃をかぶったラジコンが棚の上に安置されているだけだった。 以上が私の霊体験だ。あれ以来霊らしきものは見ていない。今となっては、あの朝私が見た彼はただの幻覚にすぎないのではないかと思っている。

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