
俺は34才独身の冴えない男だ。
この前、ガソリンスタンドで給油したときのこと。
レギュラー満タンにしてノズルを戻したあと、モニターから「抽選!」といつもの声が聞こえた。
俺は頭の中で「ハズレ!」といつもの声を再現していた。
だが、その直後「アタリ!」初めて聞くアタリ!
当たり券をみると某遊園地の入場券4名分だった。
すぐに引き換えにいくと、入場券4枚とパンフレットを渡された。
某遊園地は隣りの県にある遊園地だが、ここからはかなり遠い。
そこは、車がないと行きにくい場所なので行くなら俺の車かあるいは誰かの車に乗せてもらうことになる。
それでも俺は、遊園地の券が当たったのは何かの縁だと考えた。
翌日、会社の同じ部署の女性たちを誘ってみたが案の定、俺は笑い物にされた。
「そんなチケットでデートに誘えると思ったの?」
「あなたの車でドライブに行く女なんていると思っているのww」
と、言いたい放題だった。
「第一それは入場料だけ無料になるのであって、乗り物はタダじゃないんだよ!」
「そうそう、○○まで行く交通費も考えたら全然得じゃないんだよね、それくらいわかるでしょww」
相変わらず俺をいじり続けるA子とB美。
ただ1人結菜(ゆいな/仮名)だけは黙って俺を見ていた。
結菜は30才の独身だが、社内でもトップクラスの美人だった。
俺は結菜を初めから狙っていたが、結菜1人をデートに誘ったところでまさか応じることはないことは分かっていた。
だから結菜を含めたグループでのドライブに誘うしかなかったのだ。
俺は何度笑われても引き下がらなかったせいか女たちは、
「じゃあ行き帰りとも車で送ってくれて、私たちはガソリン代や高速代を払わなくていいなら行ってもいいよ。食事代は自分で払うし。」
「うん。それならいいかも。フリーパス全員分買えとか言わないからさ。」
「行き帰りタダなら悪くないよね。」
3人はくすくすと笑っていたが、結菜が来るならとりあえず成功だった。
そして土曜日。
俺たちの会社のある町の駅前で待ち合わせた。
「おはよう。じゃあ今日は運転手さん頑張ってね!」
「くれぐれも事故のないように!」
3人はケラケラ笑っていた。
車の中では、A子、B美、結菜の3人だけで話していて俺は会話に入れなかった。
4人乗りなので助手席に誰か来る訳だが、途中で休憩して席が変わっても結菜が隣りになることはなかった。
A子とB美は俺には目もくれなかったが、俺もこの2人には願い下げだった。
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