
長編
噂のホテルにて
ひろ 2日前
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※ここで私が体験した話は紛れもない事実です。
しかし事実であるが故、それほど怖くはないかもしれません、という前置きを念のためにしておきますね。
体験したことを淡々と書いていきます。
私の地元で、霊が出るという噂のラブホテルがありました。
そのホテルは、連休やクリスマスなどの混みあうシーズンでも、絶対に満室になることはありませんでした。
学生の頃。
当時付き合っていた彼女とホテルを探していたとき、ことごとく周囲のホテルが満室だったことがありました。
夜も遅く遠出は難しかったので、選択肢はあの噂のホテルしかありませんでした。
彼女は怖がりだったので私はそこがいわくつきのホテルであることを伏せたまま、やむなくチェックインしたのでした。
部屋はコテージタイプ。それぞれが独立していて、部屋の前に車一台分の駐車スペースがあります。
私たちはバイクに二人乗りで来ていたので、そこにバイクを停めました。
その時、私の視界の隅に人魂のようなぼやっとした光が飛び回っているのが映りました。
(うわ、さっそくなんか見えたし)
もちろん怖がりの彼女には何も言いません。
何も見なかったことにして部屋の中に入りました。
その部屋が、とにかく暗い。
照明がとかではなく、雰囲気が暗くて陰鬱としているのです。
彼女は特に気にしている様子はありませんでしたが、私は入るや否やいや~な予感がしていました。
そんなこんなで部屋に入ってわりとすぐだったと思います。
突然、部屋中の照明が消えたのです。
私も彼女もスイッチを一切いじっていませんでしたが、複数ある照明が一斉に消えました。
私は内心びっくりしましたが、ここで驚いたら彼女を怖がらせてしまうと思い、慌てて枕元の照明スイッチに手を伸ばし、照明をつけたり消したりしました。
「ちょっとやめてよ~びっくりしたでしょ~」
「あははは~」
と、私のお茶目な悪戯だと思い込ませたのです。
しかしこの後も数回、突然照明が消えることがありました。
そのたび私はお茶目な悪戯のふりを繰り返したのでした。
またこの手のホテルにはよくある「思い出ノート」がこの部屋にも置いてありました。
ここに泊まったカップルたちの落書き帳です。
私は何気なくそのノートを開いたのですが・・・・・
そこに、物凄くおぞましい絵が描かれていたのです。
言葉では上手く表現できないのですが。。
鬼の
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chat_bubble コメント(3件)
- 怖すぎるなパクリ
- 556さん優しい… 声がした時はヒヤヒヤした…怖い(ノдヽ)バターオイル
- 彼女さんを恐がらせないために色々と気を使った556さんに、笑いが止まりませんでした。怖かったけど、面白かったです!^ - ^天然水