
俺は両親が高齢出産で生まれた一人っ子。大学を卒業し、都会で働き始めたが、両親の安否が気になっていた。仕事が忙しく、地方にいる両親に連絡することも少なかったが、ある日思い立って、彼女と一緒に実家に帰ることに決めた。
冬の寒い夜、雪がちらつく中、俺たちは車を走らせ、両親が住む山荘に向かった。到着すると、山荘は思ったよりも古びていて、ほとんど人の気配が感じられなかった。不安になりながらも、俺はそのままドアを開けた。
「お父さん、お母さん!」と声をかけても、返事はなかった。リビングに入ると、古い家族写真が飾られていたが、どれも両親の顔にモザイクがかけられていた。何かおかしい。
再度、電話をかけてみると、母親から短い声が返ってきた。「ごめん、今は無理…」それだけ言うと、電話は切れてしまった。その後、何度か試みるが、全て不通だった。
俺は不安でいっぱいになり、探偵に依頼することにした。数日後、探偵からの連絡が入った。「両親は健在ですが、詳しいことはお伝えできません。ご自身でお確かめください。」意味がわからなかった。何を隠しているのか?
再度、山荘に戻り、周囲を探すと、近くの森に両親が作ったと思しき小さな小屋が見つかった。中には、古い日記が残されており、そこには両親が過去の出来事から逃れようとしていたことが書かれていた。俺を守るために、家族を捨てることを決めたのだと。
最後のページには、「お前に会えなくても大丈夫。俺たちはずっとお前を見守っているから」と書かれていた。俺は心が締め付けられた。会いたかった両親は、実は俺を守るために姿を消していたのか。彼女のことも考えずに、俺はこの真実を受け入れなければならなかった。彼女はどう思うだろう、そんなことを考えながら、俺は一人、山荘を後にした。雪が降りしきる中、彼女のことを思い出し、やがて立ち尽くしてしまった。もう二度と会えないかもしれない両親を思いながら、俺は静かに涙を流した。
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