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中編
送っちゃいました。
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送っちゃいました。

2025年7月23日
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もう9年も前になります。

ずっと封印していた話しの封印を解きます。

私はタクシードライバーです。

その日も、いつもの通りの何の変哲もない流れで、最終電車の時間になり、ある程度のお客様の列ができ、自分の番がきました。

ご乗車の方は、中年(?)らしき女性の2人組でした。

告げられた送り先は、病院でしたが、そこそこの距離のある所でしたので、正直“ラッキー”と思いました。

ルートの確認をすると「少し急いでいます。早く着くルートで」とのことでした。

出発して5分ほど経った時、お客様の携帯が鳴り、対応された方は「…うん… あ そう… わかった…今、タクシーで向かってるから… しっかりするんよ…」。

聞き耳をたてていたわけでもなく、タクシーの車内ですからイヤでも、通話内容は理解できました。

“間に合わなかったのか…” と察しました。

後述になりますが、お送り先の病院は、最期を迎えられた患者さんを苦痛なく、看取ることで有名なところでしたので、なんとなく私も納得していました。

病院に着き、決済を終え、ふと前方を見ますと、一人の女性が立っていました。

職業柄の直感で “この人は乗る” と感じた私は、日報を書くふりをして “手をあげて” と思いつつ、日報を書くふりを続けていました。

病院の玄関辺りでは、泣き声がしていました。

きっと、お送りしてきた方と亡くなった方の近しい方たちとわかりましたが、私は目前の、ご乗車する(であろう)方に神経が向いていました。

立っていた方は、歳のころなら五十歳前後、肩口くらいまでの髪(おかっぱぽい)に、薄い黄色の丈の短い(ひざくらい)ワンピース、裾は少しフレアっぽく、肩ヒモが5センチくらいで、中肉中背のスタイルのいい方でした。

そんなとき、助手席のドアを叩く人がいました。

応対すると「乗せてもらいたいのですが、いいですか?」

私は「いいですけど…」と前方を見ますと、先程までいたミニのワンピースの方が見あたらず…

ドアを叩いた、お若い女性は、少し待ってほしいとのことでしたので、私は車から降りて、女性が立っていたところに行き、確認しましたが、身を隠すところもなく、病院の敷地の外に出るには、運転席にいる私の横を通らないといけません。

“???”のまま車へ戻りますと程なく、若い女性はご乗車されました。

お送り先は、ご自宅で、もう一度病院へ戻ってほしいとのこと。

業務的には、この上ないお客様でした。

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後日談:

  • 女性の着ていたひざ丈のワンピースは、このひと月前くらいに、オープン直後のショッピングモールに行かれたときのものだそうです。 私は未明に帰宅して、あらためて考えていましたら涙が溢れました。 とても良い お送りだったと思っています。
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はじめまして、よろしくお願いします。

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