
長編
廃墟にて
匿名 3日前
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駆け下り、先輩の後を追ってファミリマートの駐車場へ。
ゼェゼェと二人で肩を上下させ座り込みました。
10分くらい黙り込んで、呼吸が落ち着いた頃、先輩がタバコに火をつけました。
先輩「見たか?」
私「風呂釜っすよね?」
先輩「あれ、風呂釜から誰か出てきとるばい」
私「と、とりあえず、もう帰りましょう」
お互いタバコを吸って、いつもノリノリの車内はどんよりしており、シトシトした雨の中、恐怖体験を忘れられず帰宅しました。
そして、次の週に地元の友人にこの話をすると、地元で一番のお調子乗りが
「いーじゃん!いこー!いこ!」
と言い出し、友人4人とそいつの彼女とまた廃墟へ。
私「俺はむり。車で待っとくけん、みんなでいってき」
とファミリマートでそいつの彼女と待っていました。
場所と風呂場の入り道を教え、タバコを吸いながらみんなの背中を見ていました。
すると、、20分くらいしてお調子乗りから電話がかかってきました。
「お前が言いよる崩れとる壁とかないばい。嘘ついとろう?」
私は耳を疑いました。お調子乗りはファミリマートに戻り私を嘘つき呼ばわり。
周りの友人も期待はずれの顔でした。私は馬鹿にされたのが悔しく
そして、あまりに信じられず、もう一度あの廃墟に向かいました。
廃墟と牛舎の間を歩くと、壁が崩れている箇所は一つもありませんでした。
なんで!?と思いましたが結局、入る場所はなく、私は嘘つき扱いです。
しかし、帰り際に廃墟の壁を見ると
所々私の肩の高さのコケが削りとられていました。
私はその瞬間、スッーとした風を背中に感じました。
私はそのあと友人たちに謝り、帰路につきました。
先輩にそのことを話すとオカルトクラブとか、ふざけるのやめよう。ちょっとヤバイ気がするとなり、その後は先輩とも疎遠になり、この話をすることもなくなりました。
それから結婚し、嫁とドライブ中に一度だけ廃墟前の道を通るとそこにはまだ廃墟は存在していました。
またあの恐怖を思い出すと背中から寒気が走ります。
あの髪の毛の正体はなんだったのか。。
真相は誰にもわかりません。
後日談:
- 実体験です。
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- もしかして「〇く〇か県、か〇が市」でしょうか?匿名子
- そんな事が実際にあるんですね… 無事で良かったです。K