
これは、私の母が友人と一緒に体験した話です。
母たちは、最近オープンした郊外のカフェに行きました。外観はおしゃれで、内装も落ち着いた雰囲気。コーヒーも美味しく、会話が弾む楽しい時間だったそうです。
しかし、カフェの地下室に案内された瞬間、母は何とも言えない不安に襲われました。その日の天気は穏やかで、普段は何の問題もない母なのに、急に息苦しさを感じ、思わず友人に「少し外に出てもいい?」と告げました。友人は驚きながらも了承しました。
夜も深まり、カフェが閉まる直前に、母は再び地下室に戻りました。そこには、さっきまでの明るい雰囲気が嘘のように薄暗く、静まり返っていました。ふと、壁の隅に目をやると、かすかに動く影が見えました。
それは、幼い少女の姿でした。小学校低学年のその女の子は、壁を透かしてこちらを見つめています。母は恐怖に駆られながらも、その子に心の中で問いかけました。「何をしているの?」
女の子は無言で母を見つめ続け、やがて消えてしまいました。その瞬間、母は何が起こったのか理解できませんでしたが、数日後、友人からそのカフェの過去を聞く機会がありました。
実はそのカフェ、昔、火事で幼い少女が亡くなった場所だったのです。彼女の霊が、今もこの地下室に留まっていると言われています。
母は、その子が安らかに眠れるように祈ったそうです。彼女もまた、愛する人を探し続けているのかもしれません。母は、ただその子が見つけられることを願いました。彼女が帰れる場所が、どこかにあればいいと。
その後、母はそのカフェには行っていないそうです。あの地下室への不安が、心に残っているからです。彼女は、無邪気な女の子の姿が、どこかしらで今も彷徨っているのかもしれないと思うと、胸が締め付けられる思いだそうです。
幽霊がいたとしても、彼女はただ家に帰りたかっただけなのかもしれません。
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