短編
明晰夢のこわい話

ある日、こんな夢を見た。
それは、自分が夢の中にいることが分かっている夢(明晰夢)だった。
夢の中で俺は「誰か一人を呪い殺すことのできるナイフ」を手に入れた。
これは、ナイフを手に持って誰かの死を願いながら高くあげると、現実世界でその人が本当に死んでしまうというものだった。
死因は事故や病気など何になるかは分からないが、少なくとも自分が殺したと足がつくことはないという、まさに「完全犯罪」だった。
俺はそのナイフを手にするものの、
「別に死んでほしい人なんていない。どんなに憎くても殺したいなんて思わない。」
と綺麗事でもなく、本心からそのナイフを放棄した。
ナイフを捨てて、しばらくすると神父のような穏やかな男性が目の前に現れた。
そして男性は
「あなたは実に正しい選択をなさいました。もし、あのナイフで誰かを呪い殺そうとすると相手が死ぬ訳ではなく、あなた自身が死ぬのです。」
俺はショックを受けるとともに、ハッと目が覚めた。
ベッドの上で目覚め、目覚ましのなる時間の少し前だった。
もし俺が夢の中で誰かの死を願っていたら、俺はこれからどうなっていたのだろうか?
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