夏の夜のことである。 友人宅に泊めてもらうことになった。 夕食のあと、2階の部屋に戻った私達は、布団に寝転がりながら会話を楽しんだ。 深夜の1時に達したところで、友人は寝落ちしてしまった。 彼女は普段は早寝であると言うから、限界が訪れたということだろう。 私は部屋の電灯を常夜灯に変えて、歯磨きをするために1階の洗面所へ向かった。 友人の家は和風建築の立派な建物である。 広い玄関を入ってすぐ目の前