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私達と一緒にいる④
長編

私達と一緒にいる④

匿名 2017年6月29日
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ー 朝 6:30 ー トントントン 誰かが私の部屋をノックした 出るとそこにはおばあちゃんが立っていた。 手には大きな十字架や赤色のキャンドルなどが握られている。 私「おばあちゃん?」 おばぁ「入るよ。」 おばあちゃんは私の部屋に入ると1番大きな十字架をドアの横の窓に引っ掛けた。 小さい透明なクリスタルで出来た十字架はドアノブに引っ掛けた。 そしてジーソスの絵写真(?)をキッチンの近くにある小さなテーブルに、赤い長細い2つのキャンドルと共に立てた。 鏡のところにもマリア様の絵写真をテープで壁に貼り付けた。 (テープかよ!て突っ込んでないですw←) おばぁ「・・よし。」 ジョナ君「おはようございます。」 ジョナ君が私の家まで迎えに来てくれた。 おばぁ「あら。あなた何してるの?」 私「朝いつも迎えに来てくれるの。」 おばぁ「あら。優しいのね。一緒に病院に行ってくれたり、朝も迎えに来てくれるの?いいわねぇ〜。」 ・・・。 私「おばあちゃん?」 おばぁ「あ、そうそう、あとこれね。」 そう言っておばあちゃんは白い円状の入れ物を手の平に置いて見せた。 (大きさは手の平サイズ) 入れ物の周りには金色の一線が一周してあった。 何これ・・ おばぁ「絶対に中は開けてはいけないよ。これはジーソスの前に置いておきなさい。」 おばあちゃんはその白い入れ物を、先程のジーソスの絵写真の前に置いた。 私「これ何?・・十字架とかもそうだけど・・。」 おばぁ「はぁ〜・・疲れた。座らしてもらうよ。」 私は冷たい水を冷蔵庫から取り出してコップいっぱいに注いでおばあちゃんに渡した。 おばあちゃんはそれを一気に飲み干した。 ジョナ君「おばあちゃん、これなんですか?」 ジョナ君が話を戻した。 おばぁ「そうそう、これね、さっき朝の4時に〇〇の教会に行って来て、そこで買ってそこのプリストに全部お清めしてもらったのよ!悪魔に負けないように!」 悪魔だなんて・・ おばぁ「あとこれ!この白い入れ物の中にはオイルが入っててね、霊がいるとブクブク泡立つんだって!」 泡立つわけないじゃん・・ おばぁ「でも中は絶対に開けちゃダメ。いい?これを、ジーソスの絵写真の前に置くんだよ。」 私「ありがとう。わざわざ遠い所まで行ってきてくれて。」 おばぁ「いい?絶対に負けちゃダメだからね。絶対に自分の中に悪魔を取り入れるんじゃないよ?」 私「・・うん。」 お婆ちゃんはそのままタクシーに乗って帰って行った。 ジョナ君「これ、どう思う?」 私「・・・。」 正直言って、これで金縛りが無くなるとか、怪奇現象が無くなるとか、そういう事は考えられない。 もしかしたら難しい頭の病気なのかもしれないし、私が見ているものは幻で、金縛りも脳みそのどこかがおかしいからなのかもしれない。 ・・・でもせっかくお婆ちゃんが私の為に朝早くからとってきてくれたんだもん。損はないよね。不気味だけど・・ 私「そこに置いてようと思う。」 ジョナ君「・・ちょっと怖くない?」 私「見ないようにする。」 ー 放課後 ー この夜も私1人 ボインちゃん達は大事なテストがあるからと言って私の寮には寄らなかった。 教えてあげられるのになぁ・・・ なんて思いながらベッドの上で1人テレビを見ていた。 今日は何だか部屋の空気が違う。 いつもはだるくてしょうがないのに、今夜はマシュマロを食べながら目をパッチリしてテレビを見る事が出来る。 こんな感じ何日ぶりだろう。 ・・・もしかしてこの十字架効いてるのかな・・ ー コン コン ー ん・・? 誰だろう ドアを開ける前にドアの横にある窓のカーテンから覗いて外の様子を伺った。 最近の私は何に対しても慎重だった。 外は誰もいない。 気のせいかな・・ ノック音もはっきりしてなかったし 私は気にせずベッド上に戻り、またマシュマロを口に頬張った。 それから10分ぐらいした後 ー コン コン コン ー 3回 音は大きくないが、ノック音が、確かに3回聞こえた。 ぇ・・ ベッドから降りてもう一度窓の外を確認してみる。 誰もいない。 外に出てみようと思ってドアノブに手を差しかけた時、お婆ちゃんがドアノブにつけてくれた、クリスタルの十字架が目にとまった。 家の明かりに反射しているのか、キラキラと輝いて見えた。 ・・ダメだ。開けちゃダメだ・・。 私は窓の外をじっと見つめていた。 来るな・・来るな・・・ 私「・・来るな・・来るな・・」 私は無意識に言葉に出していた 嫌な汗も出て来た。 ノック音が聞こえただけ、外には誰もいない。 なのになぜか凄く怖い。怖くて動けない。 凄く神経を使っている気がした 今思えば頭がおかしくなりそうとはこういう時なのかな。と思う。 ・・・ 目が覚めた。 私はドアの前で倒れていたようだ。 視界にテレビが飛び込んで来る。 あれ・・テレビなんてつけてたっけ・・ そうだ・・私テレビ観てたんだ・・ それで・・ ジョナ君「おいっ!!開けろよ!!おいっ!!」 ジョナ君!? 凄まじい声がしたのでパッと頭を上げると、ジョナ君がドアの横にある小さな窓から顔を覗かせていた。 フェンスを両手でしっかり掴み、必死な姿のジョナ君に私は慌てて立ってドアを開けようとした。 立った瞬間、もの凄い吐き気が私を襲った。 我慢出来ず、私は前かがみになって口を押さえた。 吐きたくないが為に咳がでる。でも我慢出来なかった。 私はその場で液体(唾液?)を少し吐いた。 物凄く気持ちが悪く、頭もグルグル回っていた。 なぜだかお腹も、もの凄く空いていた。 ジョナ君「開けろよ!!!」 私「ごめん、気持ち悪い・・。」 私はやっとの事でドアを開けた。 ジョナ君「おい!」 ジョナ君はすぐに私を抱きかかえた。 ジョナ君が抱きかかえてくれて安心したのか、私は自分の体の力を抜いてひどい吐き気とぐるぐる回る視界に集中した。 ジョナ君「どうしたんだよ!病院行くぞ!」 私「まって・・凄いお腹すいた・・病院行く前に食べたい。吐きそうかも・・」 ジョナ君は『えっ・・』と言うような顔をしていた。 ジョナ君「わかった。歩けるか?」 私「歩けない。吐くかも・・」 ジョナ君はめんどくさそうな顔をして私をおんぶした。 私「・・どこ行くの・・?」 ジョナ君「食べるんだろう?いい加減に自分の体の管理くらいしっかりしろよ。」 私「うん・・・・。」 私は申し訳なく思った。 ジョナ君はそのまま私をおんぶして部屋をでた。 う"・・吐きそう。お姫様抱っこの方がお腹にこないかも。 でもわがままは言えない・・ 私「吐いたらごめん・・。」 ジョナ君「大丈夫だよ。」 私「優しいね・・」 ジョナ君「今度の金曜日さ、もう一回病院に行ってみようか。知り合いの病院なんだよ。なんとかなるかも。」 私「・・もし何とかならなかったら・・?」 ジョナ君は少し黙った。 なぜかその沈黙が悲しかった。 私「お母さん、あれから電話くれないの。」 ジョナ君「電話してみたら?」 私「いつも忙しいし、出ないから電話しないようにしてるの。」 ジョナ君「大丈夫だよ。きっとお婆ちゃんが心配させない為に何か言ってるんだよ。だから早く良くなろう。」 私「うん・・ジョナ君がいてくれて良かった。私1人じゃない・・」 ジョナ君「いつもそばに居るから。」 私「・・うん・・。」 凄く気持ちが高鳴った。 嬉しかった。 一生この人といたいって思った。 ん・・? 誰・・? ふと、何となく気になっての振り返ってみると背の高い男の人が私の部屋のドアの目の前で立っていた。 何か用があったのか、ドアの前でずっと待っている これは呼んだ方が良いのかな・・ 私「ねぇ、誰か部屋の前に立ってるんだけど、どうしよう。声かけた方が良いかな?」 ジョナ君「え?大丈夫だよ、誰も出ないんだから留守ってわかるでしょ。で、どこの部屋の前に立ってるの?」 私「私の部屋の前。」 ジョナ君「えーどこ?」 ジョナ君は私をおんぶしたまま体ごとくるりと振り返った ジョナ君「・・誰もいないけど」 私「・・もう行っちゃったかな・・?」 ジョナ君「どんな奴だった?」 大体この大学内の寮に住んでいる人達とは顔見知りが多いジョナ君。 私「えっとねぇ・・」 ・・え・・ 私はどんな奴だったか思い返してみるとその男が異様に背が高かったように思えた。 私の部屋のドアは縦2メートル以上あるがそのドアを囲むように立っていたいたように思える。 でもなんで大きいと思わなかったんだろう・・ まぁいいか あまり深い事は考えないようにした なんだか酷いめまいは治ったみたいだ ジョナ君「はい。降りて。」 ジョナ君はカフェの前で私を降ろした 私達はカフェの中で軽く食事をした。 カフェの店内の時計に目を向けると時間はもう9時を過ぎていた 私はなぜ倒れたのだろう もう9時だ。 何時間倒れてた? 最悪だ。何時間も無駄にした気分 でも大丈夫なのかな・・身体が心配かも。 ・・でも何で倒れたの。 思い出そうとしても思い出せなかった。 そのまま食事を終えて、ジョナ君に部屋まで送ってきてもらった。 ー 翌日 ー 朝起きると隣にはジョナ君が寝ていた 結局昨日の夜、ジョナ君は私の事が心配だと言って部屋に泊まっていった。 ジョナ君は気持ちよさそうにまだ眠っている。 時計を見ると針は6時を示していた。 私は数分くらい彼のその寝顔を眺めていた。 視線をふとあげるとドアの隣の窓のカーテンに大きな人影がずっとそこにあった事に気がついた。 私「きゃああああ!」 ジョナ君「っ!!なに!!」 ジョナ君はすぐに体を起こした ジョナ君はまだ眠たそうに私をギュッと抱きしめた。 ジョナ君「どうしたどうした。」 私「・・・・。」 私は何も言う事が出来なかった。 下を向いて、体全体で恐怖を感じていた。 ジョナ君「・・・今日、病院に電話してみる。午後から診てもらおう。」 私達は一応大学に行って授業を受けた。 ー 昼 ー 私は1人で食堂にいた。 ジョナ君を待っているのだ。 そこにボインちゃんと二グラちゃんが私のいるテーブルに来た。 ボインちゃん「・・ねぇ。殆ど大学来てないじゃん・・。卒業できなくなるよ?」 私「・・・。」 私はなぜか怒りにた感情を瞬間に抱いた。 ・・・知ってるくせに。 二グラちゃん「・・・あれからね、私の寮でも階段を上り下りする足音が頻繁にするの。でも、聞こえるだけで別にそこまで怖くなくて・・。私ちゃん凄い痩せちゃってさ。話して?何があったの?」 私「・・毎日金縛りにあうの。変な事も部屋の中で起こる。今朝なんか・・・、」 私はそこまで言うと感情をおさえられずに大粒の涙を流した。 私「私、頭おかしくなっちゃったのかな?ジョナ君はずっと病院に行こうって言ってるの。」 二グラちゃん「・・体凄いアザじゃん。どうしたの?」 私「わからないよぉ・・。」 涙が止まらない。 私「また病院に行く事になったの。正直治るのかもわからない。」 二グラちゃん「ねぇ、ボインちゃんの取ってる教科でね、代行で2日前に来た先生がいるんだけど、霊感あるんだって。急にボインちゃんに向って友達がどうこうって話始めて・・・、」 そこまで言うと二グラちゃんとボインちゃんはお互いの目を合わせた。 ボインちゃん「・・・多分先生、私ちゃんの事言ってたと思う。」 私は涙でぐちゃぐちゃの顔を上げてボインちゃんと二グラちゃんを見た。 私「・・え・・・?」 二グラちゃん「あのさ、今日その人の授業があるの。一緒にその授業に出てみない?もしあの先生が本物なら何とかしてくれるかも。」 私「・・・うん。」 そこにジョナ君が来た。 ジョナ君「・・よ。遅くなってごめん。」 ボインちゃん「ねぇ、今日1日、私ちゃん借りるよ。」 ジョナ君「・・さっき病院と連絡がとれたんだ。この後すぐに診てもらえる事になった。」 私「検査って長くなるかな?」 ジョナ君「5時とかには戻ってこれるんじゃない?」 ボインちゃん「じゃ帰って来たら連絡ちょうだい。どうしても出たい授業があるから。後から具合悪いからやっぱ行かないってのは無しだよ。痙攣してても来いよ!?」 ボインちゃんのいつもの強気が少し私の気持ちを楽にした。 病院でまたあらためて検査してもらったが何も異常はなかった。 でも凄く痩せて体のアザが気になるからまた別の科で診てもらう事になった。 今回は急だったからどうしても今日中の検査は難しい為、リコメンドされたサプリメントだけを薬局で購入して大学へ戻る事にした。 大学に戻る途中、車の中でジョナ君は泣いていた。 私にはその涙の意味がなんとくわかった気がした。 でもあえて何も言わない事にした。 申し訳ない気持ちと、ジョナ君の涙が私をもの凄く不安にさせて、かける言葉が見つからない。 ジョナ君「・・・なんでなんだ・・。」 私は横目でジョナ君の様子を伺った。 ・・怖い・・ ・・本当にごめんなさい・・。 ジョナ君「こんなにも私ちゃんが苦しんでるのに、何で何にも見つかんないんだよ!!!」 ジョナ君は自分の携帯を思いっきりフロントガラスに投げた。 当たりどころが悪かったのか、フロントガラスが割れた。 私は不安な気持ちと興奮しているジョナ君が怖くて泣いた。 私「ご、ごめん・・なさい・・!」 ジョナ君は車を停めてしばらく力なくハンドルにぐったりしている。 私はその場の空気に耐えきれずに車からでてしまった。 走ってその場を去る。 ジョナ君が追ってくる事は無かった。 私はチャイナ君に電話した。 チャイナ君の友達で毎日車で大学に来る奴がいたので、お願いして迎えに来てもらった。 迎えに来てもらった時、車の中には チャイナ君 ゲイ君 おデブ君 そしてチャイナ君の友人が運転席にいた おデブ君「おー私ちゃん・・すごい痩せたね・・なんか顔色も良くないよ・・。」 私「うん・・。迎えに来てくれてありがとう。」 車に乗り込み、私達はそのまま大学へと車を走らせた。 途中、男子群は買いたいものがあるからと言っておもちゃ屋さんに寄っていった。 30分後、新作のゲームソフトを買って戻って来た。 ー 大学内の寮 ー 私は自分の部屋の前で降ろしてもらった。 チャイナ君達には別れ際、しっかり食べるようにと言われた。 何も知らないチャイナ君達はそのまま笑顔で手を振って去って行った。 ちょうどチャイナ君達が乗った車が去って行った時、後ろから足音がした 振り向くとそこにはジョナ君が申し訳なさそうな顔をして立っていた。 *⑤へ続く*

後日談:

  • 次の⑤で終わります!

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