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短編
あの手紙の行方
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あの手紙の行方

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私は地方の病院で看護師として働いている。ある冬の夜、病室で患者に付き添っていると、ふと昔のことを思い出した。学生時代、私は同級生にいじめをしてしまったことがある。主犯ではなかったが、取り巻きとしてその場にいた自分が許せなかった。

いじめの標的になったのは、静かで目立たない子、名を幸子という。彼女は小柄で、いつも周囲から浮いていた。ある日、友達の一人が幸子をターゲットにしたのだ。その時、私は最初は困惑したものの、周囲に流されてしまった。

幸子をかばおうとしたが、次第に自分の立場が悪化するのが怖くなり、結局は彼女を見捨てた。彼女の悲しげな顔は今でも忘れられない。結局、幸子は転校し、その後の行方は分からなかった。

数年後、病院での仕事中に、また同じようないじめに遭遇した。新しく入った同僚が、私と同じように無口で少しおどおどした態度をしていた。周囲はその子をターゲットにし、私は何もできずにいた。ある日、トイレでその子が泣いているのを見た時、昔の自分を思い出した。あの時の幸子と同じように、彼女も傷ついているのだ。

その時、私は彼女に優しく接することに決めた。しかし、いじめの主犯から警告のような言葉をかけられ、また逃げ出してしまった。彼女の傷ついた表情が、幸子の記憶と重なった。そんな時、私のポストに一通の手紙が届いた。

手紙の差出人は、幸子だった。懐かしい便せんに、彼女の思いが綴られていた。手紙には、いじめに遭った辛さや当時の私への恨みが書かれていた。読むにつれて、胸が締め付けられる思いだった。手紙の最後には、彼女がどんなに苦しんでいたかが記されていた。

私は手紙を持って、幸子の家を訪ねた。しかし、彼女はもうこの世にいなかった。彼女の母から聞いた話では、幸子は転校後もいじめに遭い、ついには自ら命を絶ったという。衝撃を受け、私は何も言えなかった。

手紙は一体誰が送ってきたのか。私には分からなかった。ただ、幸子の思いを受け取ったことで、私は彼女のために何かをしなければならないと思った。そんな矢先、私は再び職場のいじめに直面した。今度は自分が標的になった。

私が過去の行いを悔いている以上、同じことを繰り返さないために、いじめに加担することはやめた。辛い日々が待っているが、私は耐えるつもりだ。幸子のことを思い出しながら、自分を戒めて生きていこうと思う。彼女の苦しみを無駄にしないために。

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