
大学時代、仲間内で恐怖体験を語り合う遊びが流行った。俺も心霊系の話が好きで、ネットで調べては楽しんでいた。
そんなある夜、友人のAがBから送られたという恐ろしい動画の話をしていた。「あれ、明らかに作り物だろ」と俺が言うと、「いや、マジで怖いって!」とAが反論する。
その流れでCが「俺たちも心霊動画を撮ろうぜ」と提案した。夏休みが近づく中、4人で山奥の廃病院に行くことになった。
廃病院は、かつて医療ミスで多くの患者が亡くなったと噂される場所だった。さらに、その後の調査で数件の失踪事件が報じられたことがある。Aは「女の霊が出るらしい」と興奮気味に語っていた。
深夜1時を過ぎ、静まり返った山道を進む。テンションが上がる中、やがて目の前に廃病院が現れた。「これだ!」と騒ぎながら、柵を越えて中に入った。
病院は5階建てで、窓は割れ、風に靡くカーテンが不気味な雰囲気を醸し出していた。「やっぱ、やめようぜ」とCが呟いたが、俺たちはそのまま進むことにした。入口は壊されており、すんなりと中に入る。
中はロビーと思われる広い空間で、フロントや待合室の椅子がそのまま残っていた。Aはスマホで「心霊探索」を始め、Bが「廊下の向こうに何かいる!」と叫ぼうと言い出した。みんな笑いながら応じていた。
Aが「今、音がした」と言うと、廊下の奥から物音が聞こえ、俺たちは一瞬緊張した。「誰かいるのか?」とBが叫ぶが、薄暗い中には誰も見えない。俺はBが何かを投げたのかと思ったが、彼は何もしていなかった。
その瞬間、Aが「廊下の奥に何かいる!」と叫んだ。その声に驚いて、俺たちは入口に向かって逃げ出した。外に出ると、Cが先に息を切らせていた。「誰かいたんだ!動いてたよ!」とCが興奮気味に言うと、Bが「いないって!」と反論した。
再び病院の中に戻るか話し合ったが、Cは「絶対に戻りたくない」と言い、結局3人だけで中に入ることにした。ロビーで何も見つからず、「誰かいますか?」と叫んでも何も返事はなかった。結局、俺たちはそのまま帰ることにした。
次の日、Aから「本当にあった!心霊動画が撮れた!」とメッセージが届く。動画を見始めると、Aの「音がした」「声が聞こえる」という演技が滑稽に感じた。だが廊下の奥からの音が拾われていた。
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