本当にあった怖い話

怖い話の投稿サイト。自由に投稿やコメントができます。

びしょ濡れ男
中編

びしょ濡れ男

*ゆん* 2017年2月12日
怖い 793
怖くない 666
chat_bubble 2
15,737 views
確か梅雨時にあった話。 あんまり寒くなかった気がします。 その日はとにかく雨がひどく降っていました。 全く傘も役立たず、びしょ濡れで家に帰りました。 すぐに着替えて一息つき、雨に打たれたせいか、とても疲れたので、ちょっと寝ようと寝室に入り、すぐに寝付きました。 私の家は団地の4階の部屋です。 夢の中で、団地の4階エレベーターホールから私の部屋に向かって、ゆ~っくり、びしょ濡れの男が歩いているのを見てました。 私は、フワフワ浮かんでいて、上からみている感じです。 その男は、ハードボイルドな感じの、ダークブラウンで全方位につばがついた帽子を深くかぶってます。ルパンの銭形警部みたいなやつです。びっしょり濡れているので黒く見えます。 カーキのロングコートで、襟をたてて顔は見えません。陰になって顔は真っ黒です。 そして、うつむいて歩くので、余計に表情は見えません。そして、スーっと横にゆっくり流れていると言うか、人が歩く感じじゃない。脚はあったかどうか、ちょっと覚えてないです。 そして、ポタポタと水滴をおとしながら、真っ直ぐ移動し、私の部屋のドアの前で立ち止まりました。 私は何故か、 「こいつは招いてはいけない人だ、追い払わないと!」 と思いました。 すると、何か頭にガンっ!!と衝撃が走り、いきなり寝ている私に戻ると、体が動かなくなってました。 私は 「えっ!ヤバイ!アイツが...!!」 と思い、一生懸命動こうと力一杯抵抗しますが、全く動きません。 奴の様子が気になり、家の入口に注意を向けると、もうそのびしょ濡れの男は、うちの玄関ドアの中に入って、無言でうつむき、立ってます。 「ダメだ、追い払わないと!近付けちゃだめだ!」 と何故か強く思いました。 もうなんか泣いてました。 そいつはゆっくり中に入ってきて、寝室の入口に入って来ました。 私は 「うぉー!うぉー!うぉー!!!」 と泣きながら大きな声を出しました。 すると、 寝室のドアがバンっ!!と開き、 うちの奥さんが寝室に入ってきて、電気をつけ、 「どうしたの?なにかあったの?」 と聞きます。 私はガバッと起きて立ち上がり、 「うぉーーーっ!」 と叫びます。 奥さんが 「なに?!もう、うるさい!」 と言いい、 私は回りを見渡し、奴がいないことを認識しました。 私は、夢で何があったか奥さんに説明し、来てくれて助かったと話しました。 奥さんに なんで寝室に来てくれたの? と聞きました。 奥さんは 「ネコが、玄関に向かってずーっと唸ってて、こんなこと初めてだし、そのあと寝室に向かって唸りはじめて、飛びかかりそうな感じだったから、あなたに何かあるのかとおもって寝室に入ったら、うなされて泣いてるから...」 私は 「あれ?おれ叫んでたよね?叫び声で来たんじゃないの?」 奥さんは 「叫んでなかったよ。叫んだのはさっきの立ち上がった後だけ」 それを聞いて、 私は、ただの夢じゃなかったのかもな...。 と思いました。 結局、びしょ濡れのあいつは何だったのかわかりませんが、このあと、うちのネコにご褒美のおやつをあげてお礼をしました。 このあと、何かあったり、何かされた訳じゃないですが、この話をすると、また部屋に来てしまいそうなんで、控えていました。 もう、うちには助けてくれるネコも病気で死んでしまっていないので...。

この怖い話はどうでしたか?

f X LINE

chat_bubble コメント(2件)

コメントはまだありません。

0/500

お客様の端末情報

IP:::ffff:172.30.0.105

端末:Mozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko; compatible; ClaudeBot/1.0; +claudebot@anthropic.com)

※ 不適切な投稿の抑止・対応のために記録される場合があります。

label 話題のタグ

search

隙間時間のゾッとする話

読み込み中...

世界に引きずり込まれる怪異ノート

読み込み中...

読み進めるほど逃げられない恐怖譚

読み込み中...
chat_bubble 2