
長編
儀式の呪縛
匿名 2024年2月16日
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た。
「わからない...両親は何か昔あったの?それか両親の前の人が?わからない...わからない...」
Mは相変わらずパニック状態のようで、不安そうに四方を見回しながら呟いていました。私たちも彼の気持ちは理解できます。
「なぁM。」
私は今から話すことは言ってはいけないことを理解していましたが、霊現象を信じていない私は興味本位で言ってしまいました。
「これで、お前の心が落ち着くか分からないんだけどさ、実際に俺らでこれをやるのはどう?なんか身近なもので。これで何も起きなかったらただのイタズラを真に受けちゃっただけって分かるじゃん。証明するにはこれしかない...」
Mは驚いた表情を浮かべ、しばらく悩むそぶりを見せていましたが、決心したらしく
「俺とてこれが偽物だったら気持ちが楽になる。その方法が1番の証明方法だな...やるしかない...」
と、覚悟を決めた重い声で返答しました。TとAも乗り気になり、この儀式を決行することにしました。幽霊などいないという断固とした自信が私を奮い立たせました。しかし、私には一つの懸念がありました。そう、誰が何のためにここまでしてこの得体の知れない砕かれた骨と手帳を隠したのか、という懸念です。
重苦しい雰囲気の中、これ以上倉庫の中を物色する士気はもう私たちには残っておらず、私たちはテキパキと倉庫の片付けを行いました。もちろん真っ先に問題の箱を奥へ押しこめました。誰もが、ただでさえ薄暗い倉庫になんてもうこれ以上居たくないと思っていたでしょう。迅速に片付けは進んでいきます。そして、少しの物音でさえも私たちは敏感になってしまい、片付けている時の
「パキッ」「ミシッ」
という音に私たちは震え上がってしまいました。どうにか片付けを終え、私たちは倉庫を後にしました。しかし、誰もが私の抱いた懸念を抱えていたでしょう。その懸念もあってか倉庫の明かりを消し、扉を閉める際に、光を失った倉庫から何かこちらを覗くような視線を少なくとも私は感じました。
「それで、何かあてのある人はいるのか?そういった人がいないと何もできないぞ。」
Tが顔色ひとつ変えずに低いトーンで聞きました。
「そうだよ。」
急かしているつもりはなかったのですが私もいたって真面目にこう返しました。正直、早く検証したいという気持ちの方が勝っていたのを覚えています。
「1人だけいる。俺のじいちゃん。数年前に病気で亡くなった。じいち
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- 世間には伝わりませんが、高齢患者とその家族が病院を恨むのは良くあることです。私の父は3ヶ月入院して老人保健施設に入りましたが、1ヶ月で病院に逆戻りしました。肝臓に癌が転移して余命2月、手の施しようがないそうです。3ヶ月の入院中に癌の転移を見抜けない薮診療に憤りを禁じ得ません。高齢者が医療ミスで死んでも「どうせ寿命だった」で片付けられ、問題視されません。防空頭巾
- かってに南京錠壊すな、誰一人止めないのかこいつらDQNしかいないのか良識派