
私が子供の頃、地方の古い集合住宅に住むYさんという女性がいました。
Yさんは三十代半ばで、数年前に事故で夫を亡くし、その後は母親と二人三脚で生活していました。しかし、その母親は非常に意地悪で、Yさんを常にいびり続けていたのです。
私や妹もYさんに同情していましたが、他人の家庭のことに口を出すことはできず、ただ見守ることしかできませんでした。
そんなある日、Yさんの母親が突然亡くなったという知らせが飛び込んできました。死因は心筋梗塞で、彼女は朝起きたら静かに息を引き取っていたそうです。正直言えば、Yさんの解放を願う気持ちが先に立ち、少し安堵しました。
一か月後、Yさんの妹に誘われて遊びに行くことになりました。Yさんはちょうど買い物に出かけていて、私たちは二階の部屋でゲームをしていました。しばらくして、私は急にトイレに行きたくなり、一階のトイレへ向かうことにしました。
階段を下り、突き当たりのトイレに向かう途中、何気なく仏間を覗き込むと、思わず息を呑みました。
そこには、Yさんの母親の遺影が逆さまに飾られていたのです。
「おかえり、Aちゃん。遊びに来てたのね」と、その時玄関のドアが開き、Yさんが帰ってきました。私は驚き、彼女に問いかけました。
「どうして遺影が逆さまなんですか?」
Yさんは一瞬驚いた表情を見せた後、冷たく言い放ちました。「これでいいのよ。」
それ以来、Yさんの家には二度と足を運んでいません。遺影を逆さにすると、故人が地獄に落ちるということを知ったのは、ずっと後になってからでした。彼女の言葉が、今でも耳に残っています。彼女は何を知っていたのでしょうか?その真相は、未だに私の心に恐怖を刻み込んでいます。彼女の笑顔の裏に隠された真実は、果たしてどれほどの闇を抱えていたのでしょうか?
その後、Yさんは姿を見せなくなり、その家も長いこと空き家のままになっています。
後日談:
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