
長編
仮想世界(意味怖)
匿名 2日前
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し、あそこには明らかな違和感があった。
ないはずのものがあって、あるはずのものがない!
そうか俺、女になったんだっけ。
体をみると、清潔感のある寝巻きと胸の膨らみがあった。
髪は長く、おろした髪が肩や背中に触れていて少し重く感じた。
俺は、ベッドから起きて洗面所に向かった。
歩きながら視線が低いことに気づく。
女って一回り体が小さいことを実感した。
そして洗面所の鏡で初めて見る俺の顔。
「何これ、可愛いじゃん!!」
鏡に映ったのは、二重瞼で丸みのある小顔、長い黒髪の若くて可愛い女性だった。
女性らしい胸の膨らみや細いウエストなどスタイルも良かった。
そのあとは着替えたり、メイクをしたりした。
コーディネートやメイクなどは研修で学んだので、それ程苦労せずにできた。
そして、鏡を見て
「これでよし!」
目の前には、元の俺が見たら見惚れてしまうような素敵な女子大生がいた。
そのあと、マンションの部屋を出て駅に向かう。
ブラやキャミソールなどの下着の触感、スカートがヒラヒラする感じはなかなか慣れなかったが、逆にそれが女性の姿というのを実感できた。
駅まで歩きながら、もう一度プロフィールの確認。
俺・・いや私は果帆(かほ)、20才の大学3年生。
地元から上京してきて一人暮らしをしていて、大学では英文学を学んでいる。
現在彼氏はいなく、前の彼氏は去年別れた。
アルバイトはしていない。
などなど・・
そして駅に着いた。
ホームに着くと、どこも行列ができていた。
俺はいつものように列に並ぼうとすると、何か違和感がある。
ふと前を見ると、そこには30代、40代くらいのおじさんがずらりと並んでいた。
女の視線から見ると男達は図体がでかく、しかもこれから満員電車に一緒に入ることに恐怖心を覚えた。
ふと横を見ると女性専用車両があることに気がついた。
俺は(これは助かる)と思い、急いで女性専用車の列に並んだ。
そして電車が来て、女性専用車両に入ると男性がいないから一安心・・と思いきや、化粧の匂いが充満してるし、女は荷物が多いせいか幅をきかせている感じがした。
さらに怖いのは視線!「ここは私のスペースだから入らないでよ」「落ち着いていられないの?」みたいな視線があちこちから伝わって来る。
女って怖いなって改めて思ってしまった。
そのあと、大学の最寄り駅で降りて大学へ。
キャンバスに入ると
「おはよう!果帆!」
「おはよう!」
女の子たち何人
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- 「どこかでお会いしました?」ってちょっと不自然