
短編
夢の中の父の言葉
匿名 2日前
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ここのところ続けざまに怖くもない、ちょっと不思議な実体験を投稿させてもらってるものです。
今回も怖くはありませんが忘れられない体験です。
私の父は、私が小5のときに肝不全で亡くなりました。母と私とひとつ上の姉とが残されました。でも私は昔から人の死というものをそれほど悲しいことだは思っていなかったので、父の死も、ああ、死んじゃったのか、と思ったくらいでした。
父はしっかりものの姉より甘えん坊の私が心配だったのか、私をとても可愛がってくれました。
父が死んでからもしょっちゅう、私の夢の中に出てきてくれて、私は父に守られていると確信していました。
ところで、昔は、お墓に手を合わせるときは、何か願い事をすればいいと周りの大人たちはみんな私に言っていました。なので、私は父が亡くなってから、父のお墓に手を合わせるときには、その時の私の口癖だった、「何かいいことがありますように」と毎回お願いしていました。
ある日の夜、夢を見ました。2人乗りの馬車のようなものに、私と父が並んで座っていて、父が私の顔をじっと見て、「何かいいこととか頼まれても困る。そういうことは自分でみつけるものだ」と言いました。私は、?、どういう意味?と思いながら目が覚めました。子どもだったので、その意味がわからず、お願い事をしろと言われたからしてただけなのに。と思っていました。
少し大きくなって、お墓には願い事をするものではない、感謝や決意を報告するものだと知りました。
それから、父が夢の中で言っていた、人に頼らず自分で見つけるものだという言葉が身にしみました。
今もその言葉は忘れないようにしています。
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