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中編

カカシ

匿名 6日前
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年末から年明けにかけて、俺は実家の在る群馬に戻って郵便局でバイトをしていた。 高校2年の時から長期休みの時は必ずこの郵便局でバイトをしていたし、田舎な事もあって、その郵便局の配達ルートを全て覚えていた。 そんな事もあって、局員には「即戦力が来てくれた」と喜ばれたが、今回初めて郵便局でバイトするという工房Sの引率を任されてしまった。 早い話が、2,3日一緒に配達して、配達ルートを覚えさせろという事だ。 このS、かなりの御銚子者で、俺とは直ぐに冗談を言い合える仲になった。 こいつが配る所は50ヶ所程度。 配る家は少ないが、次の配達場所まで滅茶苦茶遠い、俗に「飛び地」と呼ばれている地域だ。 バイトを始めて8日目だった。 俺とSの配達地域は隣同士だった事もあり、局に帰る時にバス停横の自販機で待ち合わせをしていた。 その日、Sは目を真っ赤にして涙を流しながら、猛スピードで自転車を漕いで現れた。 時間は17時になろうとしていて、バイトは局に帰らないといけない時間を大幅に過ぎている。 転けたらしく、顔も服も自転車も泥まみれだった。 「どうしたんだ?」と聞くと、「ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ」を繰り返すだけで要領を得ない。 俺は配達物を破損・紛失したのかと思って、「とりあえず局に戻るぞ」と言って、Sを引っ張って局まで戻った。 Sの姿を見た集配課の課長が何事かと駆け寄って来た。 課長が「どうした? 手紙をなくしちゃったのか?」と聞くと、Sは「全部配りました」と言った。 どうにもこうにも要領が得ず、俺が「何があったんだ?」と聞くと「信じてくれないから」とSは言った。 その後、数名の局員が帰って来て同じ様な事をSに聞いたが「信じてもらえないから」の一点張り。 一人の局員が「もしかして真っ黒のカカシを見たのか?」と聞くと、Sは何度も頷いた。 もう一人の局員が「ああ、森で?それとも川?」と聞くと、Sは「両方」と答えた。 Sの配達ルートに、Aという家がある。 配達物を見る限り、中年の夫婦が2人で住んでいるようだ。 其処に行くには、300mほどの暗い森を抜け、小さな小川を渡り、畑の中道を通らなければならない。 ぶっちゃけ、こんな所に家建てるなと言いたくなるような所だ。 そのA宅は20年くらい前に火事になったらしい。 その火事で夫婦の子供と年寄りの3名が亡くなったそうだ。 年寄りの爺さんは子

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  • その読んだことある報告ってなんなの? 家の風習なの?
    ジェニファーロペス
  • 読んだことある
    まい
  • 可哀想な話だけど、怖さの方が勝ってます。
    ブルー
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