
冬の寒い夜、幼なじみの家族と山小屋で過ごすことになった。幼なじみは3人の子供を持ち、特に5歳の長男は元気いっぱいで、2歳の双子も賑やかだ。外で雪遊びをするのも大好きな彼らだが、今夜は一緒に家の中で遊ぶことにした。
子供たちが走り回る中、ふと目に入ったのは、古びた人形だった。見た目は可愛らしいが、その目はどこか虚ろで、不気味さを感じさせた。5歳の長男がその人形を手に取り、「この子はずっとここにいるの。誰も遊んでくれないから、僕が遊んであげる!」と言った。私はその言葉に驚きつつも、子供の勝手な想像力だと思った。
食事も終わり、子供たちは人形を持ったままコタツに入り込んでいた。しばらくすると、足元に何か柔らかい感触が。人形がここにもいるのかと目をやると、コタツの下にその人形がちょこんと座っていた。誰かが置いたのかと思い、気にせずに人形をコタツの外に出した。
夜も更け、帰る準備を始めた頃、ふとリビングの方を見ると、あの人形が廊下の真ん中に立っていた。動いているわけではないが、まるで誰かを待っているように見えた。その瞬間、背筋に冷たいものが走り、何か不気味なものを感じた。子供たちもその人形を見て驚き、顔を見合わせていた。
私はその場から逃げ出したかったが、子供たちの手を引いて山小屋を後にした。そして振り返ると、あの人形はまだ廊下に立っていた。今でもその人形が何だったのか、考えると胸が締め付けられるようだ。もしかしたら、誰かが本当にその人形を欲しがっていたのかもしれない。私たちの知らない何かが、あの山小屋に潜んでいるのではないかと、今でも恐れを抱いている。
帰宅後、幼なじみから連絡があった。「あの人形、いつの間にか消えてしまったの」と。私はただ静かに、恐怖を感じながら彼女の言葉を聞いた。あの人形がどこに行ったのか、そして、私たちに何を伝えようとしていたのか、今でもわからないままだ。
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