
長編
消えた時間
匿名 2017年11月23日
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私が小学生の頃の話です。
実際には鮮明に憶えているわけではないので会話部分はこんな感じの話だなという感じです。
私自身も本当に起こった事なのか、わからない話です。
そして怖くはなくオチもなく文才もない上に長くなってしまうので恐ろしく暇な方は読んで下さい。
私は小学生の頃とても優しくしてくれた祖父が亡くなってから、不思議な現象が起きるようになりました。
いくつも小さい現象はありますがここでは簡単に書きます。
キッカケは恐らくですが、とても優しくしてくれた亡くなった祖父を見てからだと思います。
今では、ほぼ霊的な現象?は起こりません。
これもまたキッカケがあるのですが、今回は省略します。
主に起こったのはラップ現象です。垂れ下げ式の電気が急に跳ね上がったり、ラジオをつきオーディオから【ボー】という音が鳴ったり、深夜にトイレに行ったら踏切音?みたいな【カンカンカン】という音が聞こえたり、小さい事はよく起こりました。
ただ実際に何かを見たり、摩訶不思議な現象が起こったのは数少なく、今回は特に印象的なのを書きます。
小学生の頃の話です。
私は真面目ではなくどちらかといえば不真面目な方でした。
ただ、不良というわけではないです笑
宿題はまずやる事はなかったです。面倒臭いのと家が勉強に厳しいわけではなかったので。
ただ人様に迷惑はかけるな。それだけはキツく言われてました。
あの日、何故か私は「あ、宿題の教材学校に忘れてきた!」と思いました。
普段なら一切気にしないし、そもそも宿題などまともにやった事などありません。
ただこの日だけは何故か学校に取りに行かなくちゃいけない。と強く思った記憶があります。
夜6時くらいだったと記憶しています。
家は6時以降は家から出してもらえなかったので、たぶんこっそり抜け出したんだと思います。
乗れるようになった自転車をこぎ急いで学校に向かいました。
家から学校までは自転車で10分ほどの距離で直線で行けます。
その間に団地や公園、商店街を通るのですがまだ6時なのにやたら暗く人の気配が全く感じませんでした。
少し不気味な雰囲気でしたが私は宿題を取りに行くことに執着しており学校に向かいました。
学校につき、正門を開けようとしたのですが閉まっており、校内もすでに真っ暗でした。
今思えば6時くらいならまだ教師が何人か残ってますし、誰かしらいますよね?
この時はもう誰もいないのか、どうしよ…なんて考えていました。
正門以外にあと2つ入り口があり、この2つは校庭を通って職員室や保健室また直接教室がある校内にも入れるので、もしかしたら職員室にはまだ先生がいるかもしれないと、とりあえず校庭を通過して中に入ろうとしました。
やはり扉は開かなかったので、扉を登って中に入りました。
運動神経は良かったのでなんなく登れました。
中に入りとりあえず職員室の方に行きましたが、残念ながら真っ暗で先生はいませんでした。
ふと校内を見回すと学校が真っ暗で、真っ暗というか漆黒ていうんでしょうか?
言葉が見つかりませんが「黒」というイメージです。
やたら静寂に包まれ、何の音もしない本当の意味で「無音」にかなり怖くなってきましたが、本当に何故か「宿題を取りに行かなきゃ」に執着していました。
もしかしたら校内に入る入り口は開いてるかも、と思い入り口に向かい、開けようとしたら…すんなり開きました。
真っ暗で誰もいなく無音の空間で不自然にここだけ開く。
正常なら逃げ出すべきですよね…明らかにおかしいです。
ただこの時は「やった!開いた!」と思っていたと思います。
そそくさと自分の教室に向かおうと思いながらも律儀に上履きに履き替えようと思いました。
暗闇の中で下駄箱を、ましてや自分の上履きなど見つけられるはずもないのですが、確かあっさりと上履きに履き替えていたと思います。
ここはもしかしたらいつも使ってるので感覚的にわかったのかもしれません。
とにかく急いで自分の教室に向かいました。3階にあるのですが、3階には音楽室と準備室があります。
準備室はいわくつきなのを知っていたのですが幸い私の教室は通らないのでさっさと教室に向かい帰ろうと思いました。
直線の曲がり角に音楽室があるのですがそこで不自然な事に気付きました。
私が上がってきた階段からだと音楽室、準備室を通らずに教室に行けるのですが、何故か反対側の準備室、音楽室を通らないと教室に行けない階段にいました。
しかし、やはり「宿題を取りに行かないといけない」に執着しており走って教室に向かいました。
とてつもなく嫌な汗をかいていたと思います。
準備室、音楽室は並んでいるのですが、音楽室からピアノの音が聞こえました。
うっすらと灯りもついているような気もしました。
私は「やった!音楽の先生が残ってた!」と走って音楽室に向かいます。
ガラッとドアを開くと、漆黒と無音でした。あえて漆黒と書かせて下さい。
それほどの黒だったのです…。
吸い込まれるような漆黒にめちゃくちゃ怖くなり、もう泣きながら教室に向かい、自分の机を漁り、教材らしきものを掴んで出ようとしたら、机に1人座っていました。
何かぼやっとした光をまとっていましたが、まさか友達も宿題を忘れたのかな?と思い声をかけようとしましたが、そんなわけあるか!と何故か机の中から宿題?を取ってからはやたら冷静になっていました。
ぼやっとした光をまとった物体がこちらを振り向こうとしているのがわかり、
もう怖くて怖くて、泣きながら何度も転びそうになりながら、ダッシュで階段を駆け下り入ってきた入り口を出て、自転車がある入り口まで、無我夢中で走りました。
…が、校庭で何かに足を引っ張られ、思いっきり転びました。
左側足のくるぶしがめちゃくちゃ痛かったのですが、もうそれどころではありません。半ばパニック状態で入り口を登ろうしましたが、足も痛いしパニック状態で上手く登れません。
明らかに何かが近づいてきてる気配もします、しかし私は怖くて振り向けず、また振り向いたら終わりな気がして、一心不乱に登ろうとし、真後ろ辺りに気配を感じた辺りで入り口をジャンプして飛び越えました。…というより持ち上げられた感覚がありました。
そこでふっとまばたきくらいの一瞬の暗闇の後、私は家の前に立っていました。
一瞬「???」となりましたが、汗も息切れもなく、やけに冷静だったと思います。
とりあえず家に帰ろうとチャイムを鳴らしました。
母親が出てきて怒られるのを覚悟しました、きっと7時は過ぎてるだろうなと思っていましたので。
しかし母親は「お帰り、今日もA君と遊んでたの?でも、もう少しだけ早く帰ってきなさいよー」といつも遊んで帰った時の反応でした。そもそもこの日は家でゲームをしていたと思いますが…。
ふと周りを見てみると夕焼けでした。
確か家を出た時は真っ暗だったはず…。
私は「ね、ねぇ!今何時!?」
母親「6時ちょっと過ぎくらい、だからもう少しだけ早く帰ってきなさいよー」
私は唖然としました。
どう考えても30分は学校に居たと思うし、あんなに真っ暗だったのに…と。
母親「早く家に入りなさい、あれ!?あんた足どうしたの!?靴はどうしたの!?」
私「ん?」
ふと足を見るとくるぶし辺りから血がダラダラと出ています…。
上履きも履きっぱなしでした。
そういえば学校で転んだ時に…。
と私はまた唖然としました、学校に行った事実がある…。
でも時間は家を出てから数分しか経っていない…。
しかし私はこんな話をしたところで…とどこか冷めていました。
が、母親は霊感があると聞いていたので、勇気をだし説明しようと、
私「学校に宿題を取りにいってたんだ、そこでさ…」
母親「はい?あんた宿題なんてしないじゃない、そもそも宿題持って帰ってきてないじゃない、別に少し時間過ぎたくらいで怒ってないから言い訳はいらないわよー」
と笑いながら家に入っていきました。
ちょっとまて!宿題持ってるはず!
握りしめてたんだから!
…と手を見てみるとよくわからない白紙の紙切れ数枚を握りしめていました。
私「は?そんなわけ…」
母親「あ、あんた!足!消毒するから中入りなさい!…後、その手に持っている紙は私に渡しなさい」
私「え?あ…うん」
私はどこに行っていたのでしょうか?
私が見たものは?
私が体感した時間は?
何故あの日に限り私は宿題に執着したのでしょうか?
あのぼやっとした光の物体は?
未だに答えはわかりませんが、足の残り傷だけは残っています。
不思議体験でした。
特に怖くもなく、駄文で申し訳ありません。最後まで読んで頂きありがとうございます。
また同じような経験がある方いるのでしょうか?
最後に今になって母親に聞いて見ましたが、あの紙切れは嫌な感じがしたみたいです、霊的でもなく、よくわからないけど…とのことです。
大人になったので言うけどあの紙切れ受け取ってから悪いことがいっぱい起きたんだからね!感謝しなさい。
と、高い寿司を奢るはめになりました。笑
紙切れは受け取った次の日に無くなっていたそうです。
確かにあの後から数年間母親はあまり良くない感じはありました。
今更ながら感謝しています。
長くなりましたが、以上です。
【追記】
元々温厚な性格の母親でしたが、上の体験後からかなりヒステリック?になりました。特に祖母とはかなり仲が悪くなり、時々発狂し泣き喚いたりするようになりました。
また体調、特に精神的にかなり参ってる状態が数年続き、ついには祖母と離れるために父、母、姉、私は引っ越す事になりました。
しかし引っ越し後は一家全員が体調、やはり精神面が悪くなり、私も就職し2年目くらいでしたが、仕事ができる状態ではなくなり退職し、一年間家に引きこもるような感じになりました。
どんどん一家が崩れていくのを見かねて祖母がお祓いをしてみようと提案してきました。
正確な金額はわかりませんがたぶん高かったと思いますが祖母が全て出してくれました、今ではとても感謝しています。
詳しい名称はわかりませんが、神棚みたいなものとお酒、白いフサフサした道具?何でしたっけ?笑
テレビで見るようなTHEお祓いという感じでした。
各部屋を周り手を一回パンと鳴らしていき、私は何をしているのか聞いてみました。
どうやら音が反響するかどうか確認していたみたいです。
私の部屋が特に反響が凄く念入りにお祓いをしてもらいました。
確かに違和感があるほどの反響をしていたのを覚えています。
その後、けっこうな時間お祓いをしてもらい後片付けを手伝い、というか手伝うものなんですね笑
数週間後にはかなり体調が良くなりいわゆる社会復帰する事が出来ております。
一家全員も良くなり、同時に祖母とのわだかまりはかなり無くなりました。
失礼ながら正直お祓いなどは私も母親も信じていなかったのですが、精神的に安心したのか本当に効果があったのかはわかりませんが、どちらにせよ改善したので感謝しています。
皆さまも気になりましたら反響するか試してみるのも良いかも知れません。
無音にして部屋の中央で一回パンとやるだけですが、かなり違和感のある反響がありましたら、何かあるのかもしれません。
因みに多少なりとも部屋の構造などにより反響はしますので気にしすぎないようにしてください。
かなりの違和感があるのですぐわかります。
やったからといって何かあるわけではないようです。
今でもたまに私もやっています笑
追記は以上です。
ありがとうございましたm(__)m
後日談:
- あまりにも長くなりすぎてしまいますので、細かな部分は割愛させて頂きました。 実際にはもう少し色々とあります。 振り返りながら書いていて、何かがあると、とても長く苦しむものなんだと実感しました。 そういう意味でもここに書いたのはとても意味がある事かなと思います。 ありがとうございました(^_^)
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