
短編
京都の怪人
み 3日前
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数年前、ツレと京都へ遊びにいった
京都市内で美味い日本酒と美味い京野菜を食い盛り上がった
ホンマは最終電車で帰ろうと話してたが、盛り上がって酔っぱらった勢いで「朝まで京都で呑んで始発で帰るぞ!」となったw
そのまま三軒くらいハシゴして真夜中の繁華街を歩いてた
真ん中に川があり、その両岸に店が立ち並び真夜中やのに人も多かった
俺もツレも上機嫌で酔っぱらい「もう一軒いくぞ〜w」とか浮かれてた
すると、川から音が聞こえた
バシャバシャバシャバシャ!
直感的に(魚や、デッカイ魚が跳ねとる!)と思い俺は川を覗き込んだ
するとそこには信じられん光景が..
月明かりに照らされた禿頭のオッサンが川に胡座をかいて、頭を洗っていた
時期は3月、まだまだ寒い上に川の中なら極寒やろう
(ウソやろ!?なんで..)
俺は言葉を失った
唖然としながら、見ていると
「ウッウッウウゥ..」
オッサンは泣いてた、つまり泣きながら川に座り込みひたすらに頭を洗っている
(俺..夢でも見てるんかな?)
眼の前の光景が信じられず、不思議な感覚になってきた
立ち止まり川をガン見する俺にツレが気付いた
「どしたん? なんか、あったん??」
「アレ..見てみぃ」
「えっなんや、アレ!?」
ツレもビックリした顔でオッサンをガン見した
しばらく二人で唖然としながら見てたら、向こう岸から声が聞こえる
「オーイ、オーイ!やめぇ、やめぇ!!」
見ると一台のタクシーとタクシーの運転手らしき人が
必死に叫びながら上がってこいと手でジェスチャーしていた
「ウッウウゥ.. 」
オッサンは構わずに泣きながら、頭を洗ってる
(正気じゃない..)
俺はそう思った
ここからは憶測やけど、多分タクシーに乗ったオッサンは料金を払えずに川に逃げ込んだ
そして理由は全くわからんが、川に胡座をかき泣きながら頭を洗い出した(酔っぱらいすぎ?)w
まぁ真相は未だに全然、わからん
俺達二人はその場を後にし、そんな摩訶不思議なモンを見たからか?
酔いも完全に冷めたww
この話は一切、盛ってない
そんな摩訶不思議すぎる光景を確かにこの眼で見た。
この怖い話はどうでしたか?
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- 触らぬ神に祟りなし鴉