
短編
母の夜食
匿名 2日前
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これは自分が大学受験勉強期間の話。
その頃は夜の1時くらいまで勉強して、寝て、朝は6時半に起きて勉強といった感じの鬼スケジュールだった。
その頃母が、気まぐれにもよるが、だいたい11時ごろによく夜食を作って部屋に持ってきてくれた。
その日も11時過ぎごろに階段を上がってくる足音が聞こえたため、
夜食かぁ、どうしよう
と考えていると案の定自分の部屋がノックされ、母が
「今日は夜食いるかね?」
と聞いてきた。
その日は疲れていたため、もう寝ようと思い今日はいらないと断って、すぐ寝た。
次の日、自分が支度をしていると、珍しく母が起きてこない。仕事じゃないのかと思い、寝室で寝ている母に
「なにしてんの?起きないの?」
と聞くと、
「今日は休みやから寝かせて」
だそう。ふーんと思いながら
「そういえば昨日の夜食何やった?」
と尋ねると、
「何言ってんのあんた、昨日は夜食らぁ作ってないけど」
話を聞くと母は昨日は飲み会で、明け方四時ごろに帰ってきて寝ていたらしい。
あの時、自分の部屋をノックしたのは誰だったんだろうか。
もし、扉を開けていたらどうなってたんだろう。
この怖い話はどうでしたか?
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