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長編

深夜喫茶「見えない交渉」

まなみ 2019年3月1日
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持ちだった。 するとメロンちゃんは顔色一つ変えず無表情なまま、 「分かりました……」 と、一言だけ呟いて、何やら窓の外を指差し始めた。 窓の外、通りすがる通行人が指を指された事に対して、怪訝そうな顔をして店内に奇異の目を向けてきた。 俺はすぐにその通行人に頭を下げた。 もはや営業妨害レベルだ。 そう心の中でぼやくと、突然、 「うわぁぁんっ!」 女性の泣き声だ。 さっきみたいな、何かとり憑かれた様な泣き声ではなかった。 メロンちゃんにすがりつくようにして泣きつく女性。 そんな女性の頭を、メロンちゃんは優しく撫でている。 そして俺の方に向き直ると。 「タクシーを呼んであげて下さい。この子はもう、大丈夫ですから」 「は、はい」 俺は返事を返すと、急いでタクシー会社に電話した。 程なくして一台のタクシーがやってきて、俺は車の中まであの女性を運んだ。 「酔っ払いですか……?」 と、迷惑そうな顔で運転手に言われたが、 「失恋したみたいなんでそっとしといてやって」 と言っておいた。 店内に戻ると、メロンちゃんが帰宅の準備をしていた。 「あの、もう帰るんですか?まだお礼もできていないのに」 そう言うとメロンちゃんは、 「店員さん、帰りは歩きですか?」 と聞いてきた。 またもや意味不明な質問。 が、一応助けてもらったのだから、ぞんざいな受け答えはできない。 「いえ、バイクですけど……」 「そう、電車じゃないんだ。ならいいか……」 ポツリと言うと。メロンちゃんは代金をカウンターに置いて、頭をペコリと下げてから、店を出て行った。 代金に目をやると、ぴったしだった。 翌朝、俺は昼勤の奴らに引継ぎをし、店を後にした。 店長に嫌味の一つでも言ってやろうかと思ったが、やめた。 疲れた。 とにかく疲れた。 俺はバイクに乗り、アパートに帰宅した後ベッドに沈むようにして爆睡した。 何時間立っただろうか。 ピーピピピ!ピーピピピ! スマホの着信音に、俺は重たい瞼を目を擦りながら起きた。 「はい……」 寝ぼけた声で返事を返す。 「良かった、無事だったんだね!」 店長だ。 それにしても何だ?無事って? 「あの、何ですか無事って?」 「あれ知らないのかい?まあ寝てたんならしかたないけど、駅の方で通り魔事件があったんだよ。丁度君の帰宅時間と被ってたから気に

後日談:

  • ある一定数投稿すると、前の投稿が消えてしまうみたいですね。なのでこれを最後にします。

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