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病院の囁き
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病院の囁き

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私はある精神病院でカウンセラーとして働いている。家族と一緒に住んでいるが、日々の業務に追われて、最近はほとんど帰れず、まるで住み込みのようになっている。この病院は年中無休で稼働しており、私の勤務は朝から夕方までだが、外来者の急な相談に応じるため、自由に帰ることはできない。

それでも、私が必要とされることに嬉しさを感じる瞬間もある。職員たちは利用者を「患者」と呼び、医者を「先生」と称するが、私は少しでも温かさを感じたいから、彼らを「利用者さん」「ドクター」と呼ぶことにしている。

利用者さんは様々な悩みを抱えている。例えば、「他の人には見えないものが見える」と言う者や、「宇宙警察に監視されている」と訴える者まで。そんな時、私は理論を交えて説明する。視覚の差異や音の錯覚について話すことで、彼らの不安を少しでも和らげようとする。

この部屋には小さな窓があり、外から職員が中を覗くことができる。利用者さんが暴れないように見守るためのものだが、私にはそれが逆に恐怖を感じさせた。以前、私のカウンセリング中に暴力が起こったことがあるからだ。窓は私にとって監視の目であり、何か間違ったことがあればすぐに警備員が入ってくるというプレッシャーがあった。

最近、ある奇妙なことに気づいた。同じ利用者さんが、言葉を変えながら同じ相談を繰り返してくることがある。まるで私の反応を試しているかのようだ。そんな疑念が募る中、私はますます疑心暗鬼になっていった。

そんなある日、珍しく二人の男性がカウンセリングに現れた。彼らは兄弟で、兄は真剣な表情で弟を心配していた。兄は有名企業の社員のように見え、弟は古ぼけた服を着た大学生だった。兄は弟を無理やり連れてきた様子で、すぐにカウンセリングが始まった。

兄は弟が宇宙に自由に行けると言っていたが、当然、弟はただの学生である。兄の言葉を受け止めながら、私はどう返答すればいいのか悩んでいた。混乱した頭を整理するため、一度トイレに行くことにした。廊下に出ると、いつものように警備員が後をついてきた。

用を終えて部屋の前に戻ると、ドア越しに兄弟の会話が聞こえてきた。「患者さんの相手をするのも大変だな」「そうですね、先生」。その言葉を聞いた瞬間、私の背筋が凍りついた。彼らは私のことを患者と呼び、私の目の前にいるのは本当は誰なのかと、疑念が深まっていった。今、私が囁かれているのは、利用者の声なのか、あるいは自分自身の恐怖の囁きなのか。

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はじめまして、よろしくお願いします。

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