「アンケートお願いしま～す」 駅前で若い女に声をかけられた サングラスをした髪の長い女 ヒマだから相手にしてやった どうせ何かの勧誘だろうし 案の定　会話が馴れ馴れしくなってきた もっと色々お話ししましょうだって ハイハイいいですよ 慣れた感じで近くのサテンへ 席に着くなり女はおもむろに話し始めた 「臓器売買に興味ありませんか～」 ハ～!? 「臓器売買というのは一般的な臓器移植では助からない人達を救える立派なビジネスなんですね～」 「アジア各国では既に何万もの人達が臓器売買の恩恵を受けているんですよ～」 .........!? 女のテンションが徐々に上がってきた 「日本人ブローカーが ◆♀＠☆∞＄!!」 更にヒートアップ 「￡☆＊●★!!　※?∽§♯%*＠♀*!!!」 何なんだこの女!? 想定外の展開に困惑している俺に対し　興奮度MAXの女はかけていたサングラスを外して大声でまくし立てた あんたの目ん玉　私に売ってちょうだい!!! サングラスの下は眼球の無いくぼみだけ 俺が人生で初めて 脱兎のごとく逃げ出した瞬間であった