
皆さん、こんばんは。
今回は私が冬の夜に体験した、図書館での不思議な出来事をお話ししようと思います。
時は元旦、午前1時頃。私は市内の古びた図書館で、図書委員のアルバイトをしていました。年末年始は特に静まり返った図書館で、普段は訪れることの少ない人々が出入りすることがあります。
その夜、私は一人で貸出カウンターに座り、本を整理しながら時間を過ごしていました。すると、静寂を破るように、扉が開く音がしました。
そこに現れたのは、白髪の年配の男性でした。彼は古びた本を一冊持っており、私に向かって微笑みながら近づいてきました。
「この本を探していたのだが、どうしても見つからなかった」と彼が言いました。
その本は、図書館の奥深くにしまわれているはずのもので、私も確認することはできないものでした。驚きながらも、私は「申し訳ありませんが、どの本でしょうか?」と尋ねました。
彼はその本のタイトルを言い、私たちは本の話をしているうちに、彼がどのようにその本を手に入れようとしていたかを聞くことになりました。彼は、何十年も前にこの図書館で働いていたことがあると言いました。
「私が働いていたころ、館内で不思議な出来事が多々あった。でもそれは、言葉にできるものではない」と彼は言いました。
その瞬間、私は背筋が凍る思いがしました。彼が言ったことが、私の心に深く響いたのです。さらに彼が続けて言うには、「君も気をつけなさい。この図書館には、時折出てくる者がいる」と。
その後、彼は本を差し出し、私の手を包み込むように握りました。驚く私の目の前で、彼は静かに微笑むだけで、手を離そうとはしませんでした。
「君の名前は…」と彼は言いかけたその瞬間、図書館の電気が瞬時に消え、真っ暗になりました。私は恐怖で動けなくなり、ただ彼の手の温もりを感じているしかありませんでした。
やがて電気が戻ると、彼は消えていました。図書館には誰もいない静けさが戻り、ただ私の心臓の鼓動だけが響いていました。私は急いでカウンターの後ろに隠れ、彼の言葉が頭の中を巡りました。
家に帰ると、家族にその話をしたところ、誰もその人について知らないと言いました。数日後、図書館での出来事をもう一度思い出し、あの人は何者だったのか、何を知っていたのかと考える日々が続きました。
今でも時折、彼の手が握られた感触が蘇り、ぞっとすることがあります。あの日の出来事は、私の心に深く刻まれたままです。
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