新着 短編
中2の春②(終着駅と山の中の長閑な町)

この路線に乗ることは子供の頃から多かったが、郊外に行くことはあまりなく、まして終点近くの山の方まで行くことは全くなかった。
急行電車ははじめは混んでいたが、郊外に行くほど乗客が減っていった。
都会の風景から徐々に田畑の多い風景に変わっていく。
さらに進むと、急行は各駅に停まるようになり、駅と駅の間隔も開いてきた。
辺りは山や上流の川が見えるのどかな風景になってきた。
そして電車は終着駅に近づいた。
そこは山の中にある町だった。
ホームに降りると歴史ある感じの駅舎で、普段乗る電車がこんなところまで来ているとは想像もつかなかった。
実際にここまで来る人は有料の特急を使う場合が多く、俺たちみたいに急行電車で都会から乗り通す人はそれほどいないようだった。
駅から下りると昔ながらの土産物屋が並び、観光客が少なからずいるいい雰囲気だった。
俺は奏美と見慣れぬ景色をワクワクしながら歩いていた。
少し進むと、小高い丘になっていて、自然公園や神社などがあった。
山は桜をはじめ多くのカラフルな木々で溢れていた。
「わぁ綺麗!」
奏美は、山の景色を見て楽しんでいた。
しばらく公園の道や街の中を歩く俺たち。
景色も良いが、奏美と二人きりでずっといる時間は最高に楽しかった。
しばらく丘のような公園を歩いていると、木でできた遊具のような小屋を見つけた。
扉などはなく誰でも入れる休憩所のような感じだった。
俺たちは少し休もうと小屋の中に入った。
他にも休む人がいないか近くを見渡したが、辺りには誰もいなかった。
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