
長編
通勤電車の怪
匿名 4日前
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でも消したい一心で私は目を開けました。
目を開けた瞬間、私は完全に息が止まりました。
前かがみに座っている私のすぐ目の前に、黒い靴と黒いスラックスの誰かが立っていました。
電車はガラガラなのに、私の靴と目の前の人物の靴は今にもくっつきそうです。
ゆっくりと目線を上にあげていったのですが、ベルトが見えた時点で顔をあげられなくなりました。
足元に見覚えのある分厚いナイロンのカバンが落ちているのに気づいたからです。
私は目線を下げたまま立ち上がり、そのまま他の人がいる別の車両に移動しました。
視界の奥にずっと黒い服を着た影がありました。
次の日の朝、私はタクシーで会社に行きました。タクシー代12,000円は全く惜しくありませんでした。
そしてそれ以降、出来るだけ電車には乗らないようになりました。
もしかしたらあの朝、偶然おじさんの手が私の腕に乗ったのではなく、おじさんは遠のく意識の中で苦しみながら私に助けを求めたのかもしれない。
この出来事を思い出しながら、今ふとそう思いました。
この怖い話はどうでしたか?
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- なんだ、作話かとー
- 怖かった。よくできている。お名前
- やっぱ取り憑かれると離さないもんね歩くスピーカー
- まぁ、不可抗力だけど 事故にでもあったと思って 憑かれるしかないなイリミナ
- 思い込みってすごい。冷たい鉄で火傷するくらいだからね。匿名