
長編
篠原
しずく 2016年7月24日
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る左手の小指と薬指がなく、代わりに飛び散った血がありました。
「びゃぁああうううう・・・。」情けない声を出して僕は畳を転げ回りました。全身の毛が逆立ち、耐え難い苦痛が僕を襲いました。心臓が早鐘をうっています。それでも僕は左手を押さえながら、必死に玄関に向かいました。
「いやっいやだぁああ!ああああああ!」と必死に叫ぶ声と食器をひっくり返す音を背後に聞きながら僕は玄関を出ました。誰でもいいから助けてください。自分の血が服につき、涙と汗で顔がグシャグシャになっていました。
来た道を必死に思い出し走りました。あああああと叫び声を上げていました。砂利を踏む音がアスファルトに変わっていったのは走り出してしばらくしてからのことでした。
ここから後は記憶が飛んでいて、次に思い出せるのは病院で目をさましたところからです。
あのとき、通りかかった人が血だらけにいなりながら泣き喚いている僕を見つけ、近くの労災病院に運んでくれたらしいです。
両親は警察に被害届を出しておらず、(普段でも家に帰ってこないことは日常茶飯事でした。)
両親が病院に駆けつけたのは僕が目を覚まして両親の名前と住所を言ってからのことでした。
次第に落ち着いてきた僕は起こったことを医師や両親に話しました。肝試しをしにここに来たこと。歩いていたら、景色が変わっていったこと。
ナタを持った女が襲い掛かってきたこと、女子3人が見ているかぎりもう死んでしまったこと。
僕がこのことを喋ったことで始めて事件としてみてもらえるようになりました。
しかし、5人のうち、女子3人の遺体は発見されず、行方不明者扱いになってしまいました。
Iの行方もいまだに分かりません。おそらく女に見つかってしまったのではないかと思います。
しかし、Hだけは、自宅にもどり、今回の事件のことを話さないでいたとのことです。目を覚ましてから2日後、Hが僕の病室を訪れました。
「○野(僕の名前)お前に話しておきたいことがあるんやけど・・・。」Hは第一声にこう切り出した後、「とりあえず、助かってよかった。」といいました。
Hのどの言葉がカンに触ったのかはよく分かりませんが、一気に頭に血が上りました。「おんまえ!なにがよかったじゃボケが!
てめえがさそわんけりゃこんなことにならんかじゃこのダボが!」
他にも汚い言葉をHにぶつけたような気がします。
Hは黙って聞いていて僕が1通り言い終えると「実は。」と言い出しまし
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- 富山県立山か、、、近い、、、びびり
- こんな話があったらヘリコプター飛んで全国ニュースになってるよ。Free style
- 話を広めるだけではこちらが一方的に女を知っているだけで、女はこちらのことは知らない訳だよね? 女が記憶しないと話を広めても意味がないのでは?エチルメチルケトン
- 友達生贄にするとか最低の人間だ。 しかもそれ広げようとしてるし。 自己責任ネタはいつもこのパターンやけど、話聞いて女がくるんなら 友達は行く必要なくね?みんなに 怖い話して時間稼ぎすりゃいいやんwあ