
長編
K動物病院と連続殺人事件の迫間
匿名 1時間前
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行し、仏壇の前で30分ほど、何もすることなく、立っていた。
それが終わると病院内の手術室へと行き、手術台の前で同様に30分ほど立っていた。それが終わるとまた仏間へ、と、いう具合にこの行為を朝まで繰り返していた。そして帰宅するとすぐ自殺した。
元々この女性には可笑しな言動があった。何ヶ月も前からK氏宛にメールや電話で、次に「試し泊」を依頼する際は是非自分に、と、100回以上、要望していたのである。
だからK動物病院に泊まりたい、という訳ではなく、どこの事故物件でもよかったのである。
これは見方によれば、S嬢やM男の霊がその試し泊まり客を招いていた、とも受け取れる。
そんな警察沙汰があったにも拘わらず、K氏はK動物病院の貸し出し(宿泊)サービスを開始する。K氏の思惑通り、この病院は人気となり、何ヶ月も先まで予約が埋まることになった。
そんなK動物病院だが、K氏が宿泊者に場所の公開や建物の外観の撮影を禁止しているため、四国ということ以外、所在地が分からなかった。
が、ある日、友人のSから
「K動物病院のことをGoogleで検索したら、AIの回答で〇県M市Y町のF動物病院と出たぞ。」と言ってきた。
私はM市に合併する前のY町の’90年代の住宅地図を持っていたから、動物病院がありそうな国道沿いを虱潰しに確認してあげたのだが、そのような病院はなかった。ましてY町はM市の中でも田舎の方。
動物病院のような施設があるとしたら同M市のI町だろうと思い、検索すると「F獣医科病院」がヒットした。この病院はネット電話帳のような複数のサイトに記載されており、一見、診療が現在も行われている病院のように思われた。が、Googleマップでは「閉業」となっている。
このことをSに伝えると
「分かった、もっと詳しゅう(詳しく)、ネット動画を見てみる。」とのこと。
それから何時間か経った後、Sから連絡があり、
「おまえの言う通り、K動物病院はF獣医科病院のことやった(ことだった)。何人もアップしちゅう(している)病院のYouTubeのコメント欄を見よったら(見ていたら)、『ここはF○○科病院だろ』というのがあったき(あったから)。」と言う。
Sは来週末、宿泊ではなく、K動物病院の周囲を見てくる、と、言っていたのだが、その5日後位、また連絡があり、妙なことを言っていた。
「あれから毎日変な夢を見る。」と。
どこかの線路、恐らくJRの線
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