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中編

幼少期の体験談2(祖父の死と靄)

匿名 2018年12月3日
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私の実母の家系は神降ろしを生業の1つとしており、その血を継いでいた私も子供の頃から幽霊や正体の分からないものを見ていました。 これは、父方の祖父が亡くなる前に起きたことです。  ある日、祖父の周りに白い靄が見え始めました。 私は家族にそのことを伝えましたが、霊感というもの自体を信じない、父を含めた家族には信じてもらえませんでした。 この頃両親は離婚しており、母も家に居なかった為、小学生だった私の話に聞く耳を持ってくれる人は誰も居ませんでした。 私は諦め、それから何も言わなくなりました。靄自体が祖父に何かしている様子もなく、ただ祖父の胴体にするすると巻きついているだけなのでこのままでも問題はないのだろうと思いました。  ところがその3ヶ月後、祖父の体に癌が見つかりました。肺癌でした。 その頃から、靄の形も変わりました。 ふわふわとした雲か霧のようであった靄は、蛇のように祖父の体を這っていました。 病院のベッドに横たわる祖父と、まとわりつく靄を見て、これが祖父の体を蝕むものなのだと思った私は手でその靄を払おうとしました。ですがどんなに手で払ってもそれはすぐに形を取り戻して元に戻ってしまいました。 周りの人は皆、祖父の体に触るからあまり体に触ってはいけないと私をはねのけて叱るばかりでした。  それから更に半年が経ち、祖父は集中治療室に入っていました。何度ももうダメかもしれないと言われ、それでも祖父は持ち直し、なんとか生きているような状態でした。 そして、ある朝のことです。小学校に行くため玄関を出た瞬間、妙に空気が重くざわついている気配に気づきました。 玄関で見送ろうと立っていた父に私は言いました。 「なんか今日嫌な感じがする。すごく変な感じ」 父は黙って何も言いませんでした。 今思えば、父だけは私が靄が見えていると言ったあの時、祖父の体に癌が見つかった時から私を信じてくれていたのかもしれません。ただ、 「そうか…いってらっしゃい」 とだけ言われて、私は家を出ました。  学校に電話がかかってきたのはお昼過ぎでした。 教室で授業を受けていた私のところに先生が来て、父が迎えに来るから準備をするようにと言われました。 しばらくして父が来ました。 「じいちゃんが亡くなった。病院に、俺とばあちゃんがついた時には息がなかったよ。」 そう言われて、私はやっぱりそうだったんだと思いました。なんと言って良

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