
「A先生、廃校について何か知ってる?」
冬の寒い夜、私たちは廃校を訪れた。そこは、かつての教室が崩れかけ、今はただの廃墟と化した場所だ。教員のAさんは、私たちが何かを探るのを楽しんでいるようだった。彼は、廃校のことをよく知っていて、私たちにその不気味な伝説を語り始めた。
「この廃校には、昔、ムカデの神様がいるって言われてるんだ。お前たちのことを見守っているんだよ」と彼は微笑んで言った。その言葉を聞いて、私たちの心には不安と興味が湧き上がった。少し怖いけれど、面白そうな話だ。
A先生によると、そのムカデは生徒たちを守ってくれる存在らしい。特に冬の厳しい時期に、遭難した者を助けるために現れるという。彼は、何か悪いことが起こる前に、警告をしてくれるとも言った。
その話を聞いた後、私たちは廃校を探索し始めた。薄暗い廊下を進むと、突如として冷たい風が吹き抜け、何かが近くにいるような感覚に襲われた。恐怖心が高まる中、私たちは、何かの気配を感じ、足を早めた。
探索を続けるうちに、かつての教室の一室にたどり着いた。そこには、古い机と椅子が残されており、まるで誰かが待っていたかのように整然としていた。A先生が何かを感じたのか、「ここがそのムカデが祀られていた場所かもしれない」とつぶやいた。
私たちは、廃校の周囲にある木々の間を歩き回った。そこで、私たちは不自然なほど大きな木を見つけた。その根元には、何かの石が置かれていた。A先生はそれを見て、「この石は、ムカデの神様へのお供えかもしれない」と言った。
私たちはその場でお供えをし、何か感じることができるか試みた。すると、周りから微かなざわめきが聞こえた。まるで誰かが私たちを見ているようだった。
それからというもの、私たちはその廃校に通うたびに、何か温かいものを感じるようになった。ある日、A先生が「君たちのおかげで、ムカデの神様が喜んでいる」と言ったとき、私たちはその存在を信じることができた。
今でも廃校に行くたびに、あのムカデの神様が私たちを見守ってくれていると感じます。そして、冬の夜、廃校の周りを歩くとき、あの神様が存在していることを思い出すのです。あの場所には、何かがいる、そう思えるのです。
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