
友人の男性が体験した恐ろしい出来事です。
福岡市の繁華街に位置する商業ビルで、彼は若手社員として働いていました。ビルは10階建てで、彼が所属する会社はその中で一番上のフロアにありました。
このビルには、過去に事故があったという噂がありました。数年前に工事中、作業員が足を滑らせて落下したというのです。そのため、ビルの一部では「作業員の霊が出る」と言われていました。
春の夕方、同僚との飲み会から帰る途中、彼はビルに戻ることにしました。自分のフロアのエレベーターが壊れていたため、普段は使わない非常口の赤い印の付いた扉が目に留まりました。
扉を開けると、彼は不安を感じながらも非常階段を降り始めました。足音が階段に響く中、急に背後から冷たい気配を感じます。
振り返ると、そこには作業服を着た男が立っていました。青白い顔に、口からは赤い液体が流れています。彼は恐怖に駆られたものの、逃げることができませんでした。
男が近づいてきて、彼の腕を掴もうとした瞬間、彼は大声で叫びました。「やめろ!」
その叫び声が響くと、男は驚いたように消えてしまいました。彼は急いでビルの外に飛び出し、同僚にそのことを話しました。
すると、同僚の一人が言いました。「ああ、それ、他の人も見たって言ってた。非常階段は危ないから使わない方がいいよ。」
彼はそれ以来、二度と非常階段には近づかないことにしました。恐怖を忘れられないまま、彼はそのビルで働く日々を送ることになったのです。彼の中には、いつかまたその男が現れるのではないかという不安が残っていました。彼は考えました。「あの男は、まだこのビルのどこかにいるのかもしれない。」
それから数週間後、彼はふとした瞬間に非常階段の扉が開いているのを見てしまったのです。心臓が跳ね上がる思いで近寄ると、そこには何もありませんでした。だが、その瞬間、彼は再び背後に冷たい視線を感じました。
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