
短編
額縁
花束A 3日前
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あんまり怖くないかもしれませんが、私が小さい頃に体験した話です。
その日は、両親が忙しいため私は近所の祖父の家に預けられていました。
普通に昼食を食べ、テレビを見て、畳で昼寝をすることになりました。私は、朝が遅かったため眠る事が出来ず考え事をしていました。ふと、窓際にある額縁に目をやるとそこには衝撃的な物が写っていました。狐です。それもただの狐ではなく、狐のお面のようなものです。
額縁は、ツルツルとしており物が多少歪みはしますが、鏡のように写るのです。
現実世界には、狐のお面なんて置かれていないのに額縁にはまるであたかもそこにあるかのように狐のお面が写っていました。
私は怖くなり、枕元にあるバックからぬいぐるみを出すと布団に潜りこみました。
どれくらいたったでしょうか。祖父が、「起きるよ」と言うのが聞こえました。私は、恐る恐る額縁を見ましたがもう狐のお面なんて写っていませんでした。
祖父に、狐のお面が写っていた事を話しても信じてもらえず、かえって私は少し安心しました。
私は、もう当時住んでいた所からは引っ越し祖父の家から離れた所に住んでいますが、今でもあの事は忘れられません。
それに、あの額縁はもう畳から撤去されているため、今では確かめるすべはありません。
後日談:
- ちなみに、祖父の家はきちんと供養はされていますが、墓地の目の前に立っており墓地の先には寺があります。
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