
長編
赤
ハンター 3日前
chat_bubble 1
9,649 views
"道を訊ねてきた女の人が今日も来た"
"その人はまた同じ道を訪ねて帰って行った"
"その間にその赤い服の女性の夢を見た"
父は気にしすぎだと取り合わなかったそうですが叔母は何か気持ちが悪いと言っていたと。
"ooくんが亡くなる少し前になあ、xxみたいに全身真っ赤な服の人が道を訊ねに来たって言ってたんだけどな、もちろんxxとは全くの別人なんだけど、と言うか当たり前なんだけどな"
"ただ、少し思い出してしまったのかもわからないけれど、夢にxxが出たんですよ、って連絡があってな"
"ただ、ooくんが亡くなる少し前に、またその同じ全身赤い服の女の人がまた道を訊ねてきたらしいんだよ"
"そこでooくんは、はっきりと夢に出てきたxxはxxじゃあない、って思ったらしいんだ"
"最近疲れてるんですかね…って笑ってたけれど、その後すぐこれだもんなぁ…まあお前は何言ってるんだと思うだろうけど、ま!そういうこと!"
何がそういう事なのかさっぱりわかりませんでしたが、少し嫌な気持ちになったのは覚えています。その女の人は誰なのか、道を訊ねられたとは聞きましたが一体何処への道だったのか。不思議と言うより不気味な気持ちになりました。
叔父を見送り、叔母の墓参りを済ませて私は高速バスでまた一人暮らしをしている自宅へ向かいました。
夜行でおよそ6時間ほどの長旅、某インターでの休憩の際に用を足すためお手洗いに行った私は手を洗うため洗面台の前にいました。
手を洗っていると後ろの個室のドアが開きます。
帽子を目深に被っているため顔は見えません。
真っ赤な、帽子。
着ている服も真っ赤でした。
コツコツと靴音がします。
その女性がこちらに、と言っても洗面台は一列に並んでいるのでこちらに来るのは当然なのですが私は酷く恐ろしい気持ちになり、手も乾かさずに逃げるように、と言うより完全に逃げてお手洗いを出て、走ってバスに乗り込みました。
偶然だと思います。
全身を赤でコーディネートした女性はいくらでもいます。
でも、怖くて仕方なかったのです。
あの女の人は何なのでしょうか。
叔母と叔父に道を訊ねた人なのでしょうか。
何処への道を訊ねたのでしょうか。
叔母や叔父に関係がある人な
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(1件)
- 男だったのねw 男だったら赤いコーディネートはしなくていいんじゃなかろうかw鴉