
短編
あれは一体、誰?…
ぼろぼろ 3日前
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私は子供の頃から金縛りの経験があったので
慣れてしまったせいか、いつからか怖いとは
思わなくなっていました。
そして、‘’今日、金縛りに遭いそうだな” って
なんとなく分かるようにもなっていました。
10年ほど前の話です。
旦那が海外出張で2週間 不在になるという事で
実家から母が遊びに来る事になりました。
そして その日、金縛りに遭う予感がしていました。
いつもなら怖いとは思わないのに何故か その日は
無性に怖かったのです。
母は隣の部屋で寝ていたのですが、なかなか
恐怖心が拭えないでいました。
眠れずに何度も寝返りを打っていたのですが、
それでも いつの間にか眠ってしまいました。
どのくらいの時間が経っていたのか…
足元から重みのあるものが上へと這い上がって
くるような気配で目が覚めました。
あっ、と思った時には金縛り状態でした。
怖い…
特に何かが見えたとか、声や音が聴こえた
わけでもないのに、とにかく怖くて怖くて
仕方がありませんでした。
私は心の中で必死で母に助けを求めました。
「お母さん!助けて!」
すると私の願いが通じたのか母が私の寝室に
来てくれたのです。
「助かった!」
と思ったのも束の間。
母は、「なんだ、大丈夫だね。」と言って
自分の部屋に戻ってしまったのです。
絶望感を味わった後、気を失ってしまったのか
気がついたら朝でした。
リビングに行くと母は起きていたので
私は少し怒り気味に
「昨日、なんで助けてくれなかったの?
私、金縛りに遭ってたんだよ!」
と言うと、母は何の事を言っているのか
分からないという顔をしました。
再び私が
「わざわざ部屋まで来てくれたのに
気付かなかったの?」と言うと母は、
「母さん、あんたの部屋になんて行ってないよ」と…
…あの時、私の部屋を覗きに来たのは一体、誰だったのでしょうか?
この怖い話はどうでしたか?
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- お母さんのドッペルゲンガーが金縛りをかけていたのだママ
- 怖い〜結梅
- お母さんのドッペルゲンガーが 遊びに来た!!わーい