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リゾートバイト
長編 emoji_events 殿堂入り

リゾートバイト

しずく 2013年1月5日
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「おにぎり作ってきたよ」 「Bくん」 「いらっしゃいませ~」 「おにぎり作ってきたよ」 と同じ言葉を何度も何度も繰り返すようになった。 尋常じゃないと思った。 恐かった。美咲ちゃんの声なのに、すげー恐かった。 坊さんはおんどうには誰も来ないと俺達に言っていた。 そしてこの無機質な喋り方だ。 扉の外にいるのは、絶対に美咲ちゃんじゃないと思った。 気づくとAが俺達の側に戻り、俺とBの腕を掴んだ。 力が入ってたから、こいつにも聞こえてるんだと思った。 俺達は3人で、おんどうの扉の方を見つめたまま動けなかった。 その間もその声は繰り返し続く。 「いらっしゃいませ~」 「Bくん」 「おにぎり作ってきたよ」 そしてとうとう、扉がガタガタと音を出して揺れ始めた。 おい、ちょ、待て。 扉の向こうのヤツは扉をこじ開けて入ってくるつもりなんだと思った。 俺は扉が開いたらどうするかを咄嗟に考えた。 (全速力で逃げる、坊さんたちは本堂にいるって言ってたからそこまで逃げて・・おい本堂ってどこだ) とか。もうここからどうやって逃げるかしか考えてなかった。 やがてそいつは、ガンガンと扉に体当たりするような音を立てだした。 無機質な声で喋りながら。 そしてそのまま少しずつ、おんどうの壁に沿って左に移動し始めたんだ。 一定時間そうした後にまた左に移動する。その繰り返しだった。 (何してるんだ・・?) 不思議に思っていると、俺はあることに気づいた。 俺達のいる壁際には隙間が開いている。 そしてそいつは今そこにゆっくりと向かっている。 (もし隙間から中が見えたら?) (もし中からアイツの姿が見えたら?) そう考えると居ても立ってもいられなくなり、俺は2人を連れて急いで部屋の中央に移動した。 移動している。ゆっくりと、でも確実に。 心臓の音さえ止まれと思った。 ヤツに気づかれたくない。 いや、ここにいることはもう気づかれているのかもしれないけど。 恐怖で歯がガチガチといい始めた俺は、自分の指を思いっきり噛んだ。 そして俺は、隙間のある場所に差し掛かったそいつを見た。 見えたんだ。月の光に照らされたそいつの顔を、今まで音でしか感じられなかったそいつの姿を。 真っ黒い顔に、細

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  • 怖い話としては面白かった
    匿名
  • 臍の緒どうにかせなあかんやん シンラスに壊してもらうかOPDG
    無い
  • 長かったけどおもしろかった
    松中3年島田
  • 長かったけどおもしろかった
    松中3年島田
  • これを省略しなかったのは偉い。いやほんとにね。
    匿名人間
  • 読み終わった後確認したら44ページあって長すぎィィィィィ!って思った
    名無し
  • なげぇなーこれでもおもろかった
    名無しに変わりましてVIPがお送りします
  • なげぇなーこれでもおもろかった
    名無しに変わりましてVIPがお送りします
  • このサイト初めてでこの話読んだけどおもろい! 多分釣りなんだろうけど、釣りだとしてもおもろい 
    ぽんとこつ
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    ぽんとこつ
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