
長編
おめん
たっくん 2016年5月17日
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※前置き失礼します。
この話は、私の実体験です。
また、その中でも特に不思議だと思う出来事です。
特に凄く怖い話だとは思わないのですが……以前、どこかのサイトのブログにも載せました。
その際に、
「怖い話は好きだけど、今まで霊を視ることは無かったのにうっすらとだけど視えるようになった!」
というコメントをもらったことがあります。
家族や友人にも話をしましたが、そのコメントをいただいた方以外には特に霊障等の変化は起きませんでした。
その方も、後のコメントで心霊現象は1回のみ、以降は何も無いと仰っていました。
なので大丈夫かと思いますが、もしご心配、ご不安な方はこの先は読まないでください。
読む方はその後、何かあっても自己責任でお願いします。
(念のため、空欄が続きます。)
これは私が約3年程前に、実際に体験したお話です。
その日、特に疲れていたわけでもないのに、朝からなんだか気だるさを感じていました。
気だるさ……というよりは、眠気に近いかもしれません。
その日、仕事から家に帰り、お風呂から上がると髪も乾かさないうちにいつの間にか寝入ってしまいました。
ご飯も食べず、19時就寝という、20代にはありえない時間帯に……
そして、深夜2時頃……
なんとなく、息苦しさを感じ、目を覚ましました。
うつ伏せで寝ていたので、仰向けになろうと身体を動かした時、何かの気配を感じました。
「う……ん……?」
気配の方を見ると、ちょうど私のお腹の上(先程は背中側でした)にぼんやりと白い物が宙にふわふわと浮いています。
「………なに………?うーん……メガネ……」
(ここで余談ですが、私は裸眼0.01以下と、メガネやコンタクトが無いと全くといっていいほど物を見ることができません。)
暗闇の中でメガネを探してかけると、外からの灯りで段々と物の形が見えてきました。
すると、お腹の辺りに浮いている、白い物体の姿も見えてきました。
「…………生首?…………なんでこんな所に……?」
丸くて白い肌、ちょうど人の目の辺りに二つの黒い丸。
これらの特徴から、初めは生首だと思ったのです。
(身体の一部分だけが出る霊は、子供の頃からよく見かけていたので若干慣れてました。)
しかし、よくよく見ると、髪は1本も生えていない。
人の霊と遭遇した時のような念(??)が全く感じられない。
目、鼻、口と顔の形はあるが目の部分は左右両方共、穴が空いており、顔の後ろ側から若干の光が突きぬけている。
「何じゃコリャ?おめん?」
生首だと思ったそれは、日本の伝統芸能の能に出てくるような能面のような、そうでないような……
おめんでした。
ただ、宙にふわふわと浮いているだけ……
私が触れようと手を伸ばすと、宙に浮いたまま、ふわふわと後ろ側に後ずさり。
「……ま、いっか……」
目も覚めてしまい、よくわからないので、とりあえずトイレに行こうと電気をつけました。
環境が少しでも変わると、霊っていうものはすぐに消えて視えなくなる。
今までの経験上、そう思っていたのですが……
そのおめんは消えずにその場で宙に浮いています。
電気をつける為、立ち上がった私を見上げるように、顔をこちらに向けて……
それに気づかないフリをして、私はトイレに向かいました。
そしたら、そのおめんもテクテクとついてきます。
(実際には宙に浮いているのでふわふわと?)流石に、トイレの中にまではついてきて欲しくない!
そう思い、
「あのさ、トイレは覗かないでよね!」
通じるのか通じないのかわからないが、念のため……そう思い、おめんに向かってそう言うと私はトイレのドアを閉めました。
この子(おめん)は何のために出てきたんだろう……
っていうか、もしかしてこれも夢?
もしもまだ夢の中ならこの場で用をたすと…………いい歳超えておねしょとかありえない!!!
なんか、どうでもいいことを考え始め、頬を強くつねる等をしながら、夢でないことを確認し、トイレの扉を開けると
「ゴンッ」
と何かにぶつかった音……
扉を閉めた先には先程のおめんがいました。
……律儀に言いつけ守って(?)待ってた……?
若干、涙ぐんでるような気もしたが、なにしろおめんなので表情は変わらず。
そして、水をとるため冷蔵庫……コップをとるため食器棚……どこに行くにも、テクテクとついてくる。
これが霊でなければ!猫や犬のようなペットならどれほど嬉しいか!
(もう既に霊だと決め付けている。)
そんな変にポジティブなことを考えながら、でも相手は霊なので無視(この時点で無視できているのかは微妙なラインだが……)を決め込んで、また寝床につきました。
そのかめんは、しばらくの間、私の真上辺りをくるくる回ったり、お腹辺りでただふわふわと浮いていたりを繰り返していました。
(途中、私自身が寝てしまった為、最後どうなったかわかりません)
朝(6時半くらい)になり、目が覚めるとおめんはもういなくなっていました。
気だるさも、眠気もなく、その日は今までで1番スッキリとした気持ちで一日が過ごせました。
あのおめんは、いったい何だったのでしょう?
以降、現在まで、私の前におめんは現れていません。
長々とつまらない話にお付き合いいただき、ありがとうございます。
おめん=霊と表記していますが、実際は何であったのかは不明です。
しかし、私の中で一つだけハッキリとしていることはこの話が実際にあったこと!
それだけです。
後日談:
- 実体験です。 おめんが宙に浮いており、家族はみんな寝ている、宙に浮くタイプのラジコン(?)等は持っていなかった為、霊だと決めつけていました。 実際に何だったのかは不明です。 また、本文にも記載していますが、以前、別サイト内のブログに掲載した際に、読んだ方に霊障が起きるというアクシデントがありました。 このお話が原因なのかは定かではありません。
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